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| (2007年9月25日掲載) |
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米国による対イラン金融制裁の効き目はイラン銀行界に深刻な影響を及ぼしている。2006年9月のBank Saderat、2007年1月のBank Sepahの制裁を例にとり具体的にその影響度をみてみよう。 ◆ Bank Sepahの事例 米国財務省によりイランのミサイル部品調達の金融面で中心的役割を果していたとされるBank Sepahは、2007年3月の国連による対イラン第二次制裁対象にもなった。同行はロンドンに100%出資の現地法人Bank Sepah International Plc (BSIP)を設立し、欧州にロンドン、フランクフルト、パリ、ローマに支店網を構築している。このネットワークを利用し違法な送金を行ったとされている。 国連制裁の対象となって以来、BSIPの経営が行詰まってきたようだ。銀行本体、イラン中央銀行やイラン外務省が共同で否定するものの、倒産寸前であるらしい。しかし、イランとしては何としてでも倒産させるわけにもいかない。制裁効果を認めるわけにはいかないのである。中央銀行や親イランの中国、ベネズエラなどの銀行からの資金放出を受けることになるだろう。 BSIPの年次報告をみても総資産額が急激に減少している。例えば、 2006年3月期 総資産 15.12億㌦ 2007年3月期 総資産 5.63億㌦ と約3分の一近くに落ち込んでいる。また、国連制裁により欧州の銀行がBSIPとの取引機会を失った額は約40億㌦で、この取引が成立しておればBSIPは相当な収益を挙げることができたはず。銀行にとって運用資産の減少と、制裁による資産凍結は致命傷といえる。 さらに、イランにとって最大の貿易パートナーであり、金融面の最大の取引先であったドイツ銀行やコメルツ銀行によるイラン企業との取引停止の影響も大きい。本年1月以降、この2行は米ドル建て取引を停止したが、ユーロその他米ドル以外の通貨による貿易取引は継続してきた。しかし、両行は7月にイラン企業との取引を解消することを決定した。両行にあるイラン企業の資産などを別の金融機関に移管するよう求めている。 このような状況でBank Sepahばかりではなく、イラン国営商業銀行にとって取引条件が厳しくなり、一部には“現金をつめたアタッシュケース”取引(現金決済取引)の事例も出てきているという。 |
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| 以上 |
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| (幹事 中嶋 猪久生<なかじま・いくお> ) |