アブドゥラ・サウジ国王に9名の釈放を求める嘆願書を送付した改革派

(2007年9月21日掲載)

 サウジアラビアの改革派の活動家が、2007年9月13日、イスラムを基本とする立憲国家を唱えたことで約7ヶ月前に交流された仲間9人の釈放を求める嘆願書をアブドゥラ国王に送付した。ラマダンの開始日に合わせて送られたこの嘆願書には49人の女性を含む135人が署名している。


 署名者の一人であるムハンマド・ビン・フデイジャン・アル・ハルビ氏は「我々は嘆願書を郵送にした」「我々は、経験から、(こうした抗議行動を)国民に知らしめることは出来ないのを分かっている」「但し、嘆願書の写しは、スルタン皇太子・国防相、ナーイフ内相を含むサウド家の14人の王子に送られた」と語り、敢えて郵送にした理由を説明している。


 9月第一週も、改革派の活動家であるアブドゥラ・アル・ハメド氏と兄弟が、女性の座り込み抗議を扇動し治安部隊の活動を妨げたとの罪で裁判にかけられている。また別の改革派の活動家のムハンマド・サーレハ・アル・ビジャディ氏も、同様に女性の抗議行動を助けた罪で9日間拘留されている。


 タラール王子が最近行った政党を創設すべきとの発言は、王家内にも改革を奨励する王子がいるということでサウジ国内の改革派を勇気づける方向で働いており、今回の嘆願書のコピーも同王子に送られている。因みに、2007年2月に逮捕された9名は、テロ組織に資金支援していたとの嫌疑をかけられている。しかし、嘆願書の署名者の一人は「彼らはイスラム国民憲章やイスラム立憲党、自由と基本的人権のための委員会といったものを市民社会に導入することを検討していたに過ぎず、テロ組織と関係があったというのはでっち上げである」と語り、当局が改革派をテロ組織と関連付けることで信頼性を損ねようとしたものと説明している。


 署名者は今回の嘆願書で、アブドゥラ国王に、9名を釈放するか、或いはイスラム法では根拠なく6ヶ月以上拘留することは認められないことを挙げて公正な裁判にかけるよう求めている。

(9月18日、記)
<関連情報>

政党の結成の可能性に言及したアブドゥラ・サウジ国王異母弟のタラール王子【9/11】

シリアを異例なほどの強い調子で非難したサウジアラビア【8/28】

石油関連施設の防衛要員の訓練を米国企業に委託したサウジアラビア【8/28】

脅迫を受け一時本国に戻ったアブドゥル・アジズ・ホジャ駐レバノン・サウジ大使【8/28】

イラク政策で意見を異にするブッシュ政権とサウジアラビア【8/3】

(幹事 畑中美樹<はたなか・よしき>)