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| (2007年10月26日掲載) |
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イラン国内でラリジャニ核開発交渉責任者の辞任が大きな波紋を呼んでいる。ソラーナEU外交代表との交渉のためにローマ入りした後任のサイード・ジャリール核開発交渉責任者(42歳)が「我が国は強い力の立場での交渉を続けるが、核問題については国内で調和したコンセンサスができている」と述べ、またハメネイ最高指導者の指示で交渉に同行した前任者のラリジャニ氏が「イランの各政策は安定したものであり変わることはない」と発言しているものの、国内では交渉の大切な時期での責任者の交代への批判の声も出てきている。 例えば、183人のイラン国家議員が2007年10月22日、核交渉責任者としてのラリジャニ氏の業績を称える文書に署名している。議員による署名の前には元外相のアリ・アクバル・ベラヤティ最高指導者顧問が「核開発問題が重要且つ微妙な時期での交渉責任者の交代はないほうがよかったし、そのような動きを止めるべきであった」と語り、ラリジャニ氏の辞任を認めたアハマディネジャド大統領を間接批判している。 またイラン国会の副議長は「ラリジャニ氏はもうアハマディネジャド大統領と共に働けないと考えたので辞任した」と語り、両者が核開発を巡るEUとの交渉に関して考えを異にしていたことを示唆した。保守派の中の現実主義者達もアハマディネジャド大統領以下の強硬派も、イランが核開発計画を続けると言う点では一致しているのだが、それを如何に実現させるかの方法論で異なった考え方をしている。即ち、現実主義者達が国際社会との交渉によって打開の道は開かれると考えているのに対して、強硬派は西側との対決も辞さずむしろそれによってイランの力を示しうると見なしている。 現にアハマディネジャド大統領はローマでのEUとの交渉の始まる数時間前に、「譲ることの出来ない権利について話し合えば、間違いなくそれを失うことになる」と語り、核開発計画についての交渉は不要との考えを滲ませている。この発言を聞いたイラン政府の元高官は「EUのソラーナ外交代表との交渉に如何に対応するかは、アハマデオネジャド大統領とラリジャニ氏との長い間の論争点であった」と語り、EU交渉のあり方や是非がラリジャニ氏の辞任の理由としている。 ラリジャニ氏の辞任は、短期的には対EU交渉での強硬路線をもたらすのでアハマディネジャド大統領にとって勝利を意味しよう。しかし、同時にラリジャニ氏の辞任がイラン国内でのアハマディネジャド大統領の支持基盤を狭めてしまったことも確かといえる。実際、イラン国内の政治評論家も「サイード・ジャリール核開発交渉責任者の就任は全ての外交政策での権力を確保したいとのアハマディネジャド大統領の欲求を充たすものではある」「だが長い目で見れば、その後の対応が上手く行かねば、国内経済の不振への国民の不満が加わってアハマディネジャド大統領の退陣を求める事態に至るかもしれない」と述べ、アハマディネジャド大統領にとってはラリジャニ氏の辞任が諸刃の刃となりかねないことを指摘している。 |
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| (10月24日、記) |
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| <関連情報> ●米露の対応の違いが露呈したイラン核開発問題とラリジャニ核開発交渉責任者の辞任【10/23】 ●イラン核開発問題で意見を異にしたサルコジ仏大統領とプーチン露大統領【10/16】 ●イランの脅威を口実にアラブ諸国への軍事輸出に努めるブッシュ政権【10/12】 ●アハマディネジャド大統領に「独裁者に死を」と叫んだテヘラン大学の改革派の学生達【10/12】 ●対イラン武力行使に警告を発したドバイのダヒ・ハルファン・タミーム警察庁長官【10/9】 |
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| (幹事 畑中美樹<はたなか・よしき>) |