ドーハ・セミナーでGCC諸国に核技術の共有を提唱したイラン政府の高官達
(2007年4月17日掲載)

 
先週ドーハで開催されたセミナーに参加したイラン政府の高官達は、セミナーでの講演やその後のマスコミとのインタビューとの中で、相次いでGCC諸国に核技術を共有すること等を呼びかけた。イラン政府高官の主要発言を整理すれば以下の通りであった。


<アリレザ・シャイハッタール外務副大臣(経済問担当)>

GCC諸国は我が国が核兵器を製造していないことを知っている。
GCC諸国が懸念しているのは、建設中のブシェール原発が完成後に引き起こすかもしれない環境汚染である。
イランはGCC諸国が我が国の核施設の視察を行うことを提唱したい。
我が国のブシェール原発は入手しうる最善の安全基準を設けている。
我が国は平和的且つ安全な原子力エネルギーを求めており、GCC諸国であれ他国であれ核施設を視察し安心してもらいたい。
北朝鮮とは異なりイランはNPTを脱退指定いない。米国はイランに対する偽キャンペーンを展開している。
国際的な制裁があろうともイランはウラン濃縮の道を進む。
我が国のエネルギー需要は年率10%超で増加しており、それ(平和目的での核開発)は国益及び経済開発の問題である。
(国連制裁の核開発への影響を質問されて)経済制裁は原油価格への影響を通じて世界全体に厳しい結果を及ぼすのみである。さらなる制裁の導入は、原油価格の一層の上層を通じた世界へのマイナス影響を生む。
米国はイランを追い詰めようとしているが、イランの能力と潜在性に気づいていない。
イランは多くの点で自立した国家である。イランは全てを国産化しており、支援抜きに原子力技術の開発を続けられる。
制裁はイランには余り効かない。だからこそ米国はイランの銀行・金融制度を麻痺させようとしている。
だがイランは世界中の金融機関と歴史的な関係を有している。
米国はイラン経済の規模や能力を考えるべきだ。米国はイランを無視できない。


<ムハンマド・ラリジャニ国際応用物理数学研究所(イラン)教授>


イランの近隣のGCC諸国は、技術を共有できるのだから、イランの核の平和目的に感謝すべきである。
イランとGCC諸国は歴史的な論争は横に置き、EUに見習って協力すべきである。
石油・ガス資源は無限ではないのだから、遅かれ早かれGCC諸国は原子力エネルギーが必要になってくる。
このことを念頭に置けば、安全基準は集団的な交渉となろう。


<ハサン・ロウハニ戦略研究センター(イラン)理事長>

GCC諸国とイラン、イラクで構成するアラブ湾岸安保協力機構を創設すべきである。
同機構の目的は、共通の安保枠組み、テロ対策、世俗主義対策、組犯罪対策、密輸対策とすべきである。

(4月14日、記)
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(幹事 畑中美樹<はたなか・よしき>)