●ナーイフ・サウジアラビア内相が同国での女性の運転の可能性を否定

(2006年11月24日掲載)


 サウジアラビアのナーイフ・ビン・アブドゥルアジズ内相・王子が2006年11月14日、保守的なサウジ王国には女性に自動車運転を認める計画はないと語った。現サウジアラビアの建国の父であるアブドゥルアジズ初代国王の子息で、2005年8月に亡くなったファハド・ビン・アブドゥルアジズ第5代国王と母親を同じくするナーイフ内相が、クウェイトのアル・アンバ紙に語ったもの。


 まずナーイフ内相は「女性に自動車運転を認めるか否かは検討するに値しない問題であるにも関わらず、問題化したことは残念である」「この問題が議論されていることに自分は驚きを禁じえない」と述べ、女性の自動車運転問題を論じること自体がおかしいとの姿勢を明らかにした。


 その上で同相は「この件は二次的な問題であり、我が国の検討すべき優先課題リストに載っていない」「自分は全ての者に対して本件を忘れるよう言ってきた」「このような問題は、公共の利益及び女性の尊厳の観点から論じられるべきものである」と続け、そもそも議論の対象となっていないとの認識を示した。


 数十年に亘り禁じられてきた女性の自動車運転の問題は、諮問評議会が2006年初にムハンマド・アル・アルファ評議委員の提出した女性の運転を解禁してはとの法案の審議を拒否したことから改めてサウジ国内で表面化した。議論を複雑化させたのが、「サウジアラビアには女性が自動車免許の申請するのを禁じる法律はない」との2006年2月にジッダで開催された経済フォーラムでのイヤド・マダニ情報相の発言であった。


 但し、ナーイフ内相は「サウジアラビアの女性にとってもっと重要な諸権利を付与するほうが良い」「国王の指示によって我が国は将来の地方評議会選挙で女性に参政権を付与することを検討している」と語り、運転の許可よりも大事な権利の付与を検討すべきと主張している。


 因みに、サウジアラビアの女性は2005年の春先に実施された地方評議会選挙では投票が許されなかった。また周知のように、同国の女性は人前に出るときには頭からつま先までベールで覆うことを義務付けられているほか、男性の守護者の許可のない限り旅行も許されていない。


(11月20日、記)

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(幹事 畑中美樹<はたなか・よしき>)