●アフリカ、中東産油国との関係強化に注力する韓国の盧武鉉(ノ・ムヒョン)・大統領

(2006年11月21日掲載)


 
ナイジェリア:鉄道近代化事業支援の見返りに油田鉱区を取得する 覚書を締結


 2006年3月にナイジェリアを訪問した盧武鉉(ノ・ムヒョン)・大統領は、11月7日からソウルで開催された「韓国・アフリカ・フォーラム」に出席のために来訪したオバサンジョ・ナイジェリア大統領と首脳会談を行い、エネルギー資源開発・プラント建設・IT協力支援等に関して意見を交わしたほか、二重課税防止協定を締結することで合意した。


 またナイジェリアのダウコル石油相兼OPEC議長と会談した韓国の丁世均(チョン・セギュン)産業資源部長官は、前日の11月6日、ナイジェリアの鉄道近代化事業を推進する見返りに油田鉱区を譲り受けるとの大型取引の覚書を締結した。韓国が推進することになったのはナイジェリアの鉄道近代化第二期事業で、ポートハーコート(南部)から首都アブジャを経由してマイドゥグリ(北部)に至る1500kmが対象となる。ナイジェリアの鉄道近代化事業は、英国の植民地時代に敷設された狭軌方式の鉄道(全長3500km)を30年かけて標準軌道方式に変更して行くと言うものである。


 既にラゴスからカノに至る第一期の総延長1315km部分については、同事業向けの借款を約束した中国土木工事集団(CCECC)が獲得している。総額100億ドル超と見られる今回の鉄道近代化第二期事業の獲得に際しても、韓国政府が低利の長期借款を付与するものと推察される。尚、本事業に参加する韓国企業はポスク・エンジニアリング・建設社や韓国石油公社(KNOC)等となる。


 
アルジェリア:経済改革事業への自国企業の参入を要請


 やはり2006年3月にアルジェリアを訪問した盧武鉉大統領は2006年11月14日、首都ソウルの青瓦台(大統領府)で来訪中のテマール・アルジェリア参加・投資促進相と会談し、両国の協力関係が以降拡大していることに満足の意を示すと共に、今後の一層の関係の拡大に期待を表明した。また盧武鉉大統領はテマールア参加・投資促進相に対して、アルジェリアが推進中の経済改革事業に出来るだけ多くの韓国企業が参入することできるよう要請している。他方、アルジェリアのテマールア参加・投資促進相からは、同国の経済開発計画への韓国の経験・知識の供与や同国の国・公営企業の民営化事業への韓国企業の参加が要請された。


 因みに、盧武鉉大統領はこれに先立つ11月12日、ブーテフリカ大統領と会談し「両国戦略的パートナーシップ宣言」に署名している。ブーテフリカ大統領は調印後、「韓国との戦略的パートナーシップを基本として長期的協力関係を構築して行きたい」との考えを明らかにした。アルジェリアは韓国に対して、エネルギー開発事業や民営化事業に加えて、ブロードバンド網の構築、電子政府の実現等のIT分野での協力を期待している。


 コンゴ、タンザニア、ガーナ、ベナン:インフラ建設支援を約束


 盧武鉉大統領は2006年11月8日、「韓国・アフリカ・フォーラム」に出席のために来訪したサスヌゲソ・コンゴ大統領、キクウェテ・タンザニア大統領、クフォーナ・ガーナ大統領、ヤイ・ベナン大統領とそれぞれ個別に会談し、政府開発援助額を増やす方針を明らかにした。他方、これら4カ国の大統領は盧武鉉大統領に対して、韓国の経済発展の経験・知識の供与や韓国による各国の道路・電力等の基礎インフラ建設の支援が要請された。


 因みに、盧武鉉大統領は2006年3月のアフリカ諸国訪問時に「アフリカ開発に向けた韓国イニシアチブ」を発表し、政府開発援助の増額による医療保健支援・人材開発支援・IT促進支援・貿易及び投資促進支援等を打ち出していた。



(11月17日、記)


(幹事 畑中美樹<はたなか・よしき>)