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| (2012年1月24日掲載) | ||
トルコの石油業界筋によれば、同国石油企業トプラス(Tupras)が今後の事態に備えてイラン原油に代わる供給先を探し始めており、2012年1月中にはサウジアラビアとの協議を予定している。米国のイラン制裁が強化されEUもイラン原油の禁輸に動くなか、ここに来て中東での存在感を増しつつあるトルコだけに対応に注目が集まっている。 同筋は、イランが再三ホルムズ海峡の封鎖に言及したことで、イラン原油輸入依存度の引き下げが必要とトルコ政府も考えるようになったと説明する。イランにしてみれば、EUのイラン原油禁輸措置の再考を迫るつもりが、かえって既存顧客のイラン離れを促したわけであり皮肉な話と言えよう。因みに、米国エネルギー情報局の資料によれば、2011年1~6月のトルコのイラン原油依存度は51%強と極めて高率となっている。また、トルコは同期間におけるイラン原油輸出量230万B/Dの7%相当を輸入し、個別国では中国(22%)、日本(14%)、インド(13%)、韓国(10%)に続くものでイタリア(7%)と肩を並べている。 冒頭に紹介したように、トプラスの幹部は2012年1月中でのサウジアラビアの石油当局者との会談を予定している。トプラスは今年の夏までに輸入原油先の一部の変更を目指しているようだ。トプラスとしては、例えば日本や韓国、インドなどがイラン原油の輸入量を削減した場合、第一に代替供給源と考えるのがサウジアラビアであることから輸出余力がどの程度残されるのかを見極めるものと推察される。実際、サウジ石油筋も、多くの諸国からサウジ原油の追加購入の打診のあることを認めている。 トプラスは将来のエネルギー安全保障も頭に入れているようで、可能であれば現在のイラン原油輸入量の半分近くをその他産油国からの調達へ切り替えることを検討している模様だ。但し、その場合でもサウジアラビア一国に供給源を振り返るのは難しく、また別のリスクも伴うことから、近隣の産油国であるロシア、アゼルバイジャン、さらには近年産油量の増え始めている西アフリカの産油国からの輸入も視野に入れている。トルコの石油業界筋によれば、同国は既にロシアのウラル原油の購入量を以前より増やしているという。 実はトルコのユルドゥズ・エネルギー天然資源相は、既に2012年1月4日の時点で、トプラスは新展開があるまではイラン原油の購入を続けるとの微妙な言い回しで見直しもあり得ることを示唆していた。イランと6カ国(国連安保理常任理事国+ドイツ)との核開発交渉の開催国を買って出るなど、イランともそれなりにつながりのあるトルコのイラン原油離れの動きだけにイランにとっては痛手となるかもしれない。 |
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| (1月20日、記) |
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| <関連情報> ●イラン原油の禁輸ではコンセンサスはあるものの猶予期間等での調整が依然必要なため結論を持ち越した欧州連合(EU)外相会議準備会合【2012/1/24】 ●イラン制裁やホルムズ海峡封鎖論を巡る主要国等の動き(米国・ロシア・中国・インド・サウジアラビア・OPEC・NATO)【2012/1/20】 ●来訪したアイホーン米国務省特別顧問(不拡散・武器管理担当)にイラン原油輸入量の段階的削減を示唆した韓国政府【2012/1/20】 ●オバマ米政権からのホルムズ海峡の封鎖に関する警告書簡の受領を明らかにしたイラン外務省【2012/1/17】 ●ホルムズ海峡の封鎖時には英国の天然ガスの輸入が危険に晒されると警告する軍事専門家たち【2012/1/17】 ●必要な状況となれば増産することを言明したヌアイミ・サウジ石油鉱物資源相とGCC産油国の増産を敵対行為と見なすと警告したイランのハテェイビOPEC代表【2012/1/17】 ●ホルムズ海峡封鎖発言に関して秘密ルート経由で警告したオバマ米政権と科学者殺害で米国などを非難したイラン最高指導者【2012/1/17】 ●原油禁輸ならホルムズ海峡封鎖を決定と発表したイラン革命防衛隊と地下ウラン濃縮施設が近々稼動と発言したイラン原子力庁長官【2012/1/10】 ●イラン制裁案を含む国防権限法案に署名したオバマ米大統領とイラン原油禁輸に基本合意した欧州議会(EU)【2012/1/6】 ●2012年1月は価格交渉の遅れからイラン産原油の輸入量を減らしロシア・ベトナム分を増加した中国【2012/1/6】 ●イランと米国などのホルムズ海峡封鎖論を巡る主な動き<2011年12月28日~2012年1月3日>【2012/1/6】 |
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| (幹事 畑中美樹<はたなか よしき>) |