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| (2012年1月24日掲載) | ||
リビア東部の都市ベンガジで、2012年1月21日、約2000人のリビアの内戦参加者を中心とする若者たちが、統治方法への不満を表明するため国民暫定評議会(NTC)の建物を襲う事件が発生した。カダフィ政権の転覆につながる反政府デモを先導したベンガジでは、数週間前から、今も新政権に残るカダフィ政権時代の要人の解雇や資金の支出に関する透明性の確保を求めるデモが続いていた。二日前の2012年1月19日には、アブドゥル・ハーフィズ・ゴーガ国民暫定評議会副議長兼報道官が、ベンガジのガル大学で抗議する学生たちに取り囲まれる騒ぎも起きていた。因みに、同日の騒動では、カダフィ政権時代には同政権に擦り寄っていたとされる同副議長が学生たちから日和見主義者罵倒される一幕もあった。 この日の抗議デモと国民暫定評議会の建物の襲撃事件で注目されるのは、デモ者たちを宥めようとして出てきたアブドゥル・ジャリール議長にも、空のボトルが投げつけられ、「出て行け。出て行け」と叫ばれたことである。その後、抗議者たちは石や金属棒を建物に投げつけ、窓を壊した上で内部に侵入している。またデモ者たちはアブドゥル・ジャリール議長の公用車も壊している。 この日の抗議デモには内戦に参加し負傷した若者たちも加わっていた。彼らは一様に、解放の戦いに参加し負傷したにもかかわらず十分面倒を見てもらえていない現状に不満を抱いている。こうした負傷した若者たちは暫定国民評議会の建物に向け手製の爆発物も投げつけており、取材中の外国通信会社の記者は少なくとも爆発音が3回は聞こえたとしている。 今回の事態について暫定国民評議会のファトヒ・バジャ委員(政治委員会委員長)は「抗議デモ者は建物の正面に火を放ち、窓を壊した上に装甲車を1台破壊した」「自分とデモ隊を鎮めようと現場にやって来たアブドゥル・ジャリール議長は、別々に建物から脱出した」「事件の背後に誰がいるかは分からない」「一部の者はとても若いように見えた。15歳か少し上だろうか。多くの若者がおり、なかにはジャリール議長ほか数人以外の暫定国民評議会の委員の辞任を求めている者もいた」(AFP通信 2012年1月22日)と、抗議デモ者の怒りの大きさに驚いたように報道陣に語っていた。 因みに、今回の騒動は「選挙法」及び「選挙管理委員会委員の選任」が発表される予定日(1月22日)の前日に発生した。今後、リビアでは2012年6月に制憲議会選挙の実施が予定されている。しかし、選挙法や選挙の区割りなど、選挙の実施には不可欠な重要事項は依然何一つ決まっていない。今後、それらを巡っても地方或いは都市ごとなどにより考え方の違いが鮮明になると予想される。依然、地方戦闘部隊の武装解除もままならないなかでの今回の不満の噴出、それも暫定国民評議会を生んだ本拠地ベンガジでの騒動の発生だけに今後が注目される。 |
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| (1月22日、記) |
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| (幹事 畑中美樹<はたなか よしき>) |