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| (2011年1月7日掲載) | ||
2010年12月下旬、英国やデンマーク、スウェーデンで相次いでテロ計画が発覚したこともあって、欧州諸国は改めてイスラム過激派の動向に神経を尖らせている。 まず、英国のケースを見てみよう。英国の警察当局と英情報局保安部(MI5)は、暮れも押し詰まった2010年12月20日、首都ロンドンや南西部のカーディフ等でテロ対策法に基づく一斉捜査を展開し、かねてから内偵中であった12人を拘束した。英国の検察は、その後の取調べを経て2010年12月26日、そのうちの3人に関しては証拠不十分で釈放したものの残る9人については起訴に持ち込んだ。 翌12月27日に行われた初公判では、これら9人が2010年10月1日から拘束された12月20日の期間に、爆弾テロの対象とする場所の下見や爆発物の調査、さらには発火装置のテストまで実施していたことが明らかにされた。因みに、攻撃の対象とされたのは、ビッグベンの愛称を持つ時計塔や英国国会議事堂、駐ロンドン・米国大使館、ロンドン証券取引所、大観覧車(ロンドン・アイ)等であった。尚、家宅捜査ではアル・カイダがイエメンで発行している雑誌や爆弾製造マニュアル等が見つかっている。 次に、デンマーク、スウェーデンのケースである。2005年9月、デンマークのユランズ・ポステン紙が、イスラム教の始祖ムハンマド預言者の風刺画を掲載し世界中のイスラム教徒の反発を生む事件が発生したことは記憶に新しい。当時、例えばGCC某国のスーパーマーケットの店頭からは、デンマークへの抗議を示すためにデンマーク産のチーズが姿を消すといった動きが相次いだ。 デンマーク及びスウェーデンの情報当局は、そのランズ・ポステン紙の入居するデンマークの建物を襲撃する計画があったとして、2010年12月29日、合計5人の容疑者を逮捕している。デンマークで逮捕されたのは4人で、何れもスウェーデン在住ながら2010年12月28日に計画を実行するためにデンマークにやって来たチュニジア人(44歳)、スウェーデン人(30歳)、スウェーデン人(29歳、レバノン生まれ)及びスウェーデンへの亡命を希望しているイラク人(26歳)であった。また、スウェーデンで逮捕されたのはスウェーデン人(37歳、チュニジア出身であった。 デンマーク捜査当局によれば、これらの5人はランズ・ポステン紙の入居する建物を襲い大量殺害を起こす計画を立てていた。因みに、犯行に使用するために用意していた機関銃や弾薬等も押収されている。 |
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| (1月6日、記) |
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| <関連情報> ●宗派対立の拡大が懸念されるエジプト・アレキサンドリアの教会前での自爆テロ事件【2011/1/7】 ●北西部部族地域の世界食糧計画(WFP)の食糧配給所付近で自爆テロの発生したパキスタン【2011/1/7】 ●クリスマス・イブのキリスト教徒地区での連続テロをきっかけとしてイスラム教徒との衝突が拡大するナイジェリア【2011/1/7】 ●アル・カイダ系過激派組織「イスラム・マグレブ諸国のアル・カイダ(AQIM)」の掃討作戦を展開するアルジェリアと過激派6人を逮捕したモロッコ【2011/1/5】 ●イラク系スウェーデン人によると見られる自爆テロが発生した首都ストックホルムの繁華街【2010/12/17】 ●アル・カイダ系の活動家149人を過去8ヶ月間で拘束と発表したマンスール・イブン・トゥルキ少将・サウジ内務省報道官【2010/12/7】 ●航空貨物機爆破テロ未遂事件で犯行声明を出したイエメンを拠点とするアル・カイダ系武装組織「アラビア半島のアル・カイダ(AQAP)」【2010/11/9】 ●預言者ムハンマドの風刺漫画問題でアフマド・アル・タイーブ師と会談したデンマーク外相【2010/11/5】 ●英国イースト・ミッドランズ空港とドバイ空港で発覚したアル・カイダが背後にいると推察される航空荷物爆破未遂事件【2010/11/2】 ●依然アル・カイダ系の「アラビア半島のアル・カイダ」のメンバーの追跡・拘束を続けるイエメン政府【2010/10/22】 ●英国、フランス、ドイツなど欧州5カ国でのアル・カイダ系組織によるテロ計画への警戒が必要と説く欧米諸国の治安関係者【2010/10/8】 |
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| (幹事 畑中 美樹<はたなか よしき>) |