ジャコブ・ズマ大統領の北京訪問で「包括的戦略パートナーシップ」を発表した南アフリカと中国
(2010年9月3日掲載)

 南アフリカと中国は2010年8月24日、南アフリカのジャコブ・ズマ大統領と胡錦濤・中国国家主席との約1時間に亘る会談後、「北京宣言」に調印し、両国が政治・経済・文化などの各面で一層協力して行くことを確認した。「北京宣言」は、政治対話、貿易、投資、鉱物資源探査、農業から国連や中国・アフリカ協力フォーラムなどの国際的期間などでの協調などを謳っている。
 
 「北京宣言」によれば、両国は、平等・互恵・共同発展を基礎とする包括的戦略的パートナーシップの確立によって、政治及び地域の分野において、両国の交換と協力をさらに強化・深化することを希望する事を表明している。尚、両首脳は、相互理解を高め、双方の立場と利益を支持するために頻繁に接触することで合意している。

 その目的のために、両国の副大統領と国家副主席が共同議長となる「二国間国家委員会」を2年に1回開催し、二国間及び多国間の問題の中で相互の利益に適う政治・経済問題について調整し協力することが決められた。また、「北京宣言」は、中国外務省と南アフリカ国際関係協力庁との閣僚級による年次戦略対話を開催することを明らかにしている。

 両国は経済分野では、現在の貿易構造の改善で合意した。特に、より均衡した貿易関係の構築や製造業部門の付加価値のある商品の貿易の拡大で合意した。両国は、この点に関して、貿易・投資代表団の増大、両国貿易に関する統計上の相違の調査に当たる合同作業グループの設立で合意した。さらに宣言は、中国が、自国企業に対して南アフリカでの製造業投資や原材料に近い分野での付加価値活動を拡大するよう慫慂するとしている。

 加えて、両国は、グリーン経済、技能開発、工業融資に相互の技術支援を行うことでも合意した。さらに両国は、両国企業が道路、鉄道、港湾、発電、空港、住宅といいたインフラ建設事業で協力的機会を創設することでも合意した。その上で、両国は、両国のエネルギー企業による実際的な協力が可能となるよう条件を整備する一方、エネルギー、電力、原子力エネルギー、エネルギー効率、エネルギー・インフラ事業への第三者の参画も検討するともしている。

 このほか、両国は国防・文化・教育・保健・水産業・農業・運輸・民間航空・科学技術・鉱物資源・情報通信・観光・人的交流の分野での協力を強化・協力することでも合意した。以上に加えて、「北京宣言」は国際経済、国際政治や環境問題でも協力を拡大して行くことを確認している。

(8月25日、記)
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(幹事 畑中 美樹<はたなか・よしき>)