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| (2010年1月14日掲載) |
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イランの核物理学者でテヘラン大学の教授を務めるマスード・アリ・モハンマディ氏が、2010年1月12日、首都テヘラン北部の自宅前で爆弾の爆発により死亡する事件が発生した。イラン国営放送は、同教授が自宅を出ようとしたところ路上に止めてあったバイクが遠隔操作により爆破したと伝えている。 イラン外務省のラミン・メフマンパラスト報道官は「これまでの捜査によれば、イスラエル、米国とイラン国内の彼らの手先による犯行の兆候がある」(ガルフ・ニューズ紙 2010年1月13日)と述べ、イスラエルと米国の関与した爆弾テロ事件との見方を示唆した。他方、米国務省のマーク・トナー報道官は「米国が関与したとの非難は馬鹿げている」(同上)と直ちに全面否定している。但し、アッバス・ジャフリ・ドラタバディ検察庁長官は「マスード・アリ・モハンマディ教授が核物理学者であるという事実からして、CIAとモサドのスパイが関与した可能性が高い」(同上)と語り、イランとしては米国やイスラエルの関与した事件との見方を強めている。同長官は、マスード・アリ・モハンマディ教授が自宅を出て車に乗り込もうとしたところ、駐車してあったバイクに細工してあった爆弾が爆発したと発生時の状況を詳しく説明している。 南東部のシスタン・バルチスタン州では反政府勢力による治安部隊や革命防衛隊の要人を狙った爆弾事件が時折起きてはいるものの、イランでは爆弾攻撃は滅多に発生していない。しかも目撃者によれば、爆発は強烈で近隣の住宅や近くに停車中の自動車の窓ガラスが崩れ落ちるほどの威力を持っていたという。尚、今回の事件との関与を疑われることを恐れたためか、イラン国民抵抗評議会(NCRI)の報道官は「NCRIはこの殺人事件と何ら関係はない」(同上)との声明を発表している。周知のように、NCRIにはイランでは非合法化されている反政府組織のムジャヒディン・ハルクも加わっている。 マスード・アリ・モハンマディ教授がイランの核濃縮計画に関与していたのか否かは定かではない。但し、テヘラン大学の同僚は、同教授がいわゆる大学の教授タイプの人物であって政治色を持った男ではなく政治活動歴もないはずだと述べている。尚、エジプトのアル・アハラム戦略研究センターのイマード・ジャッド政治アナリストは、この事件を聞いて、「イスラエルが背後にいると思う」「イスラエルにとって、こうした核物理学者の死亡は利益になる」(同上)とコメントし、背後にイスラエルがいるとの見方を示した。それというのも、イラクの核開発計画で重要な役割を果たしていたエジプト人の核専門家ヤヒア・アル・マシャド氏が、1980年6月13日、パリのホテルの部屋で死んでいるのを発見されるという謎の事件をエジプトは経験しているからである。 |
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| (1月12日、記) |
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| <関連情報> ●イラン製の低濃縮ウランと第三国提供の核燃料の同時交換の交換場所の候補国に日本の名前も出てきたイランの提案【2010/1/8】 ●核開発を巡るIAEA提案の回答期限が経過するなか保守派と改革派の対立で2010年を迎えたイラン【2010/1/6】 ●核開発を巡るIAEA提案の回答期限まで1週間を切るなか強気姿勢を崩さないイランと新制裁に向け緩やかに動きはじめた6カ国【2009/12/25】 ●核開発を巡るIAEA提案の回答期限まで2週間を切ったものの依然強気の姿勢を崩していないイランと新制裁をちらつかせる米国【2009/12/18】 ●2010年月での新制裁の発動を目指し動き出したオバマ米政権と依然強気の姿勢を崩さないイラン【2009/12/8】 |
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| (幹事 畑中 美樹<はたなか よしき>) |