イラン製の低濃縮ウランと第三国提供の核燃料の同時交換の交換場所の候補国に日本の名前も出てきたイランの提案
(2010年1月8日掲載)

 イランの核開発に関するIAEA提案の回答期限が切れたことから米国は新制裁の協議を進めつつあるものの、駐国連・中国大使は時期尚早と語り、忍耐強く交渉を行うことを求めている。こうしたなか、日本もイラン製の低濃縮ウランと第三国提供の核燃料の同時交換の交換場所の候補国に挙げられるなど、日本も巻き込む動きも出ている。他方、イラン国内では、新たにテヘラン大学の教授によるハメネイ最高指導者批判が出るなど保革の対立は続いている。以下では、2010年1月2日から1月6日までの主な動きを整理してみた。

年月日 改革派・保守派 核開発問題
2010年
01月02日
  
イラン陸軍の司令官が、次のように語り、2月に大規模軍事演習を実施することを明らかにした。
「軍の防衛力向上と地位安保改善を目的として、陸軍と革命防衛隊の一部部隊が合同軍事演習を実施する」。
3日   
米WSJ紙が、中国企業が制裁逃れで米企業と取引を継続中と報じた。
NPOの「核軍備管理に関するウィスコンシン・プロジェクト」が発表したもの。名指しされた企業は中国精密機械輸出入公司(CPMIEC)で、2006年の制裁対象企業化の直後から子会社を通じて米企業との取引を行っていた模様である。
4日
イラン情報省が、イラン国民による米英ほかの報道機関や財団との接触を禁止した。
対象となったのは、VOAやロックフェラー財団、BBC、ブルッキングス研究所など約60の団体である。これら団体は、ブラック・リストに載せられた。情報省は、これら団体がイスラム体制の転覆を図っていることを理由に挙げた。
イラン外務省報道官が、核燃料対象候補国に日本も含まれると発言した。労働通信に次のように語ったもの。
「イランの低濃縮ウランと第三国提供の核燃料の同時交換というイラン案には、西側諸国の同意を得られれば、キッシュ島(イラン)のほか日本、トルコ、ブラジルが交換する候補国となる」。
クリントン米国務長官が、ハマド・カタール首長との記者会見で、対イラン制裁の協議を開始したと発言した。
「パートナーや同じ考えの諸国と協議を開始している」「狙いはイラン国民を苦しませないで、イラン政府、特に革命防衛隊に圧力をかける点にある」。
5日   
イランの張業遂・国連大使がイラン制裁論議は時期尚早と発言した。
「平和解決が最良法である」「今の交渉には時間、忍耐がいる」「今は制裁の論議に相応しい時期ではない」
6日
テヘラン大学の教授ほかが、ハメネイ最高指導者を批判した。
同大学の工学部教授ら88人がウェブサイト上に公開書簡を掲載し、民兵等によつ大学構内での学生への暴力行為や、夜間の学生寮の襲撃を非難している。
  
出所:各種報道から作成のもの。

(1月7日、記)
<関連情報>

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(幹事 畑中 美樹<はたなか よしき>)