2009年にエネルギー消費量で世界一になったとの国際エネルギー機関(IEA)の発表を否定した中国当局
(2010年8月31日掲載)

 中国国家エネルギー局及び中国国家統計局は、2010年8月11日、国際エネルギー機関(IEA)が2010年7月に発表した中国はついに昨年(=2009年)、米国を抜いて世界最大のエネルギー消費国になったとの報告に対して、書面で正式に否定した。

 国際エネルギー機関(IEA)は、石炭、石油、天然ガス、原子力、水力を含めた2009年時点でのエネルギー消費を石油換算消費量にすると、中国は22億5000万トンと米国の21億7000万トンを約3.7%上回り世界一になったとしていた。但し、IEAは2009年の中国のエネルギー消費に関するデータは暫定的なもので最終的なものではないともしていた。

 中国国家エネルギー局及び中国国家統計局が8月11日に発表した声明は、中国の2009年のエネルギー消費量を石油消費量に換算すれば21億4600万トンであるので、米国エネルギー情報局(EIA)の発表(2010年7月末)の23億8200万トンを2万トン強も下回るとしている。尚、2010年7月の国際エネルギー機関(IEA)の報告書では、上述のように、国際エネルギー機関(IEA)は米国の2009年のエネルギー消費量を石油消費量換算で21億7000万トンと推計していた。今回の中国当局の発表は、同数量も比率にして1.1%、数量にして2400万トンながら下回っている。

 尚、中国国家エネルギー局の周喜安(ジョウ・シーアン)司長は、2010年7月20日の時点で次のようの語り、中国のエネルギー消費量が世界一になったとの見方を否定していた。

国際エネルギー機関(IEA)は近年の中国のエネルギーの発展状況をよく理解していないように思える。
国際エネルギー機関(IEA)の数値は、中国国家統計局の発表した数値と異なっている。
中国は近年、新エネルギー分野で米国を追い抜いている。
例えば、中国は、水力発電の設備容量、太陽光利用の温水器の利用状況、原子力発電所の建設規模、風力発電の設備容量で何れも米国を抜き世界一となっている。
中国は発展途上国であるものの、省エネルギーや二酸化炭素(CO2)の排出量の削減に強力に取り組んでいる。
各国政府やメディアは中国のこうした努力を重視すべきである。

(8月26日、記)
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(国際エネルギー問題研究家 江古田 省一<えこだ しょういち>)