2010年度の財政赤字は予算で掲げた目標範囲内に収まるとの見通しを明らかにしたドバイ財政庁報道官
(2010年8月31日掲載)

 ドバイ財政庁の報道官は、2010年8月24日、ドバイ政府は、債務が1000億ドル超となり政府関係企業の債務の管理が問題となって以降、歳出の抑制に力を注いでいるので2010年は財政赤字の目標を達成できるだろうと述べた。同日の財政庁報道官の主な発言は次の通りであった。

ドバイ政府の2010年の財政赤字は、対GDP比率で2%、実額で60億ディルハム(約16億ドル)という当初の目標を達成すると予測される。
焦点は引き続き政府経常支出の削減に置かれている。
新税を導入して歳入増を図るとの計画は全くない。

 因みに、アブドゥルラフマン・アル・サーレハ・ドバイ財政庁長官は、2010年1月、2010年の予算について次のように見ていた。

ドバイ政府の2010年の財政赤字は、2009年の42億ディルハムから増加するだろう。
これは、歳入が前年比12%減の294億ディルハムに留まる一方、歳出は2009年の354億ディルハム比6.1%の減少に留まる見込みであるためである。

 ドバイ財政庁は2010年8月20日、電子メールで、8月26日からアジアで債券投資家向けの会合を開催するとの声明を発表したが、その際に債券市場での資金調達の可能性について、次のように説明していた。

ドバイ財政庁は、現時点で債券市場において資金を調達するとの計画を特に持っていない。
しかし、常にそうであるようにあらゆる資金調達手段を評価・検討している。
ドバイ政府は直ちに与信格付けや債券を発行するとの計画は持っていない。
ドバイ政府が通常の債券やイスラム債券を発行するかについてだが、適切な時期にあらゆる選択肢を評価することになろう。

 こうしたドバイ財政庁の説明についてマシュレク・キャピタルDIFCのアブドゥル・カディル・フセイン最高経営責任者(CEO)は「通常組織が与信格付けを望まないのは、格付け機関が公平な判断を下してくれないと感じているからである」「恐らく時期の問題なのだろうが、格付けは幅広い投資家に門戸を開くので有益なものだ」(ガルフ・タイムズ紙 2010年8月25日)とコメントし、現在格付けを受けても望ましい格付け結果にならないとドバイ政府が考えているためではないかと推測している。

(8月25日、記)
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(幹事 畑中 美樹<はたなか・よしき>)