債務返済へ巨額の資産売却も検討していることが明らかとなったドバイ・ワールド
(2010年8月27日掲載)

 ロイター通信が入手した文書から、ドバイ首長国の政府系持ち株会社であるドバイ・ワールドが債務返済へ巨額の資産売却も検討していることが2010年8月25日、明らかとなった。同文書はドバイ・ワールドが2010年7月22日に開いた会合で債権者に提示した債務返済計画の内容である。各種の報道を基に、提示された債務返済計画の主な内容をまとめれば概要以下のようになる。

ドバイ・ワールドは、経常収入が返済を賄うのに十分でない場合、資産を売却して必要資金を調達する。
どの資産を売却するかは、各資産の価値の回復時期、回復の度合いによる。
ドバイ・ワールドは、5年から8年をかけて保有資産の価値の回復を実現できるならば、債権者への返済も著しく増加することになろう。
ドバイ・ワールドが直ちに保有資産を売却すれば最大104億ドルの調達に終わってしまう。
ドバイ・ワールドは、バーニーズやアトランティス・ホテル、MGMリゾートツ・インターナショナルといった投資資産の売却により、今後5年で最大76億ドルを調達できるだろう。
ドバイ・ワールドは、ジュベル・アリ・フリーゾーン(JAFZA)やドバイ・マリーンタイム・シティ(DMC)、ドライ・ドックス・ワールドといいた戦略資産の売却により、今後8年で118億ドルを調達できるだろう。
ドバイ・ワールドは、資産売却により調達できる評価中間額を176億ドルと見ている。
ドバイ・ワールドの2009年末時点での債務総額は399億ドルである。
ドバイ・ワールドは、近々、新しいマネージング・ディレクターと最高経営責任者(CEO)を任命する。但し、アイダン・ビルケット最高債務再編成責任者(CRO)は2010年12月末まで、その座に留まる。
ナキールの銀行債務は109億ドルだが、親会社のドバイ・ワールからの分離後、親会社のドバイ・ワールドから主要資産を受領する。
ドバイ・ワールドの提案に同意する債権者は、「同意料」として15万ドルから80万ドルを受け取ることになる。
債権の5年から8年の返済繰り延べには1%から3.5%の金利が支払われる。
ドバイ・ワールドの民間投資機関であり、ドバイ・ワールドの海外資産の大半を保有するイスティスマールは、今後5年で最大45億ドルを調達する計画である。

(8月26日、記)
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(幹事 畑中 美樹<はたなか よしき>)