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| (2010年8月27日掲載) |
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クリントン米国務長官は2010年8月20日、国務省で記者会見し、2010年9月2日にワシントンでイスラエル・パレスチナ自治政府による中東和平の直接交渉が行われることになったと発表した。直接交渉はイスラエル軍がガザ地区に侵攻した2008年12月から中断していたので、約1年8ヶ月振りの再開となる。 米国を仲介役とするイスラエル・パレスチナ自治政府の間接交渉は2010年5月から始まっていた。しかし、2010年9月26日にイスラエルが行っているヨルダン川西岸でのユダヤ人の入植の一部凍結期限が切れるため、そうなれば和平機運が一気にしぼんでしまうことをオバマ政権としては懸念しておりイスラエル、パレスチナの双方に直接交渉を始めるよう圧力をかけていた経緯がある。 アッバス・パレスチナ自治政府議長は、当初、間接交渉から直接交渉への移行の条件として、イスラエルによる占領地からの撤退及び一部の領土の交換を基礎とするパレスチナ国境の画定、東エルサレムや西岸でのユダヤ人の入植の全面凍結を前提条件として掲げ受け入れを拒んでいた。しかし、パレスチナ解放機構の執行委員会(内閣に相当)は、2010年8月20日、西岸のラマラで緊急会合を開催し受け入れを決定した。最終的には米国のほか一部のアラブ諸国からの強力な要請もあって譲歩したものと思われる。他方、イスラエル首相府は直ちに受け入れを表明していた。 クリントン米国務長官は、今後の予定について、9月1日にオバマ米大統領がネタニヤフ・イスラエル首相、アッバス・パレスチナ自治政府議長、ムバラク・エジプト大統領、アブドゥラ・ヨルダン国王とそれぞれ個別に会談した後、同夜には米国、ロシア、欧州連合(EU)、国連の4者(カルテット)の中東和平特使であるブレア元英首相も交えた夕食会を開催するとしている。それらを終えた上で、クリントン米国務長官が、9月2日、ネタニヤフ首相、アッバス議長との3者会談に臨む予定である。 今回の合意についてダニエル・レビ元イスラエル和平交渉担当者は「アッバス議長は1967年で占領された地域の所属の確定問題を直接交渉時に話し合うことを明らかにしておきたかった。しかし、米国が介入してくれるだろうとの望みの下、12ヶ月間に限定した直接交渉を行うことを受け入れさせられた」(NYT紙 2010年8月20日)との趣旨のコメントを行っている。またマーチン・インデック元駐イスラエル・米国大使は「米国の仕事は、直接交渉を通じて双方の要求を最小化し、その上で、橋渡しとなる提案を行うことである」(同上)と分析している。さらに、国際危機グループのロバート・マレー中東・北アフリカ・プログラム部長は「パレスチナ側の政治事情、イスラエル政府側の事情、米国の外交実績と疑わしい材料は沢山ある」「だが、他方で、業績を必要とするパレスチナ側の指導者、中東和平に大きく注力してきた米大統領、調印すれば立場を良くできる硬派のイスラエル首相と反対側の要因もある」(同上)と述べ、悲観・楽観の両方の要素があると解説している。 |
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| (8月22日、記) |
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| (幹事 畑中 美樹<はたなか・よしき>) |