対イスラエル及び対イラン政策を巡りややぎくしゃくするオバマ米政権とトルコの関係
(2010年8月24日掲載)

 オバマ米大統領は2010年8月中旬、エルドアン・トルコ首相に、トルコが対イスラエル及び対イラン政策を変更しない限り同国が望む米軍用機の獲得は難しくなるとの警告を発した模様である。トルコ現政府は米軍がイラクから2011年末までに撤退して以降、イラク北部の山岳地帯を出撃地にしているトルコの分離主義勢力PKKの掃討用として米国製無人機の獲得を目指している。

 オバマ米政権の高官は匿名を条件に次のように発言している(ガルフ・ニューズ紙 2010年8月17日)。

オバマ大統領はエルドアン首相に対して、トルコが採った幾つかの行動の結果、米議会がトルコを同盟国と見なすべきかに疑問を抱いている。
これによりトルコが行っている幾つかの要請、例えば、PKK掃討用として求めている軍事品の幾つかに関して議会の承認を得るのが難しくなっている。

 因みに、オバマ米大統領はトロントで開かれたG20の際に、エルドアン・トルコ首相に対して同国は国連安保理でのイラン制裁案の投票において米国の同盟国として行動しなかったと述べると共に、ガザ支援船を急襲したイスラエルへの批判をトーンダウンするよう求めていた。先の米高官は続けて次のようにも述べている(同上)。

トルコは米国の安全保障上の国益を真剣に考慮する必要がある。
米国はトルコの行動を注視している。
その上で、トルコが要請に値するほどの行動を取っているのかを米国として判断し最終決定する。

 但し、こうした報道についてダン・バートン米ホワイトハウス報道官は、2010年8月16日、記者団に対して次のように語り、オバマ米大統領がエルドアン・トルコ首相に同国がイスラエル政策を変更しなければ米国は軍事品を売却しないと伝えたとの報道を全面否定した(同上)。

①トルコに対する非難の出所が分からない。
②米国はトルコとの対話を継続しているが、最後通牒は出されていない。

(8月21日、記)
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(幹事 畑中 美樹<はたなか・よしき>)