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| (2010年8月24日掲載) |
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<完了した米軍戦闘部隊の撤収> 駐イラク・米軍の最後の戦闘部隊が、当2010年8月19日、イラクからの撤退を完了した。イラク戦争が始まったのは2003年3月下旬であったので、ほぼ7年5ヵ月後の撤退となった。これに先立ちオバマ米大統領は、2010年8月18日、フロリダ州マイアミで開かれた政治集会で、戦闘任務が2010年8月末で終了し大多数の部隊の撤退が完了するとの内容の声明を発表している。 戦闘部隊の撤退によりイラクの残る米軍は5万人規模となる。今後、駐イラク・米軍の任務は、イラク治安部隊の訓練・対テロ戦争でのテロリスト掃討時の後方支援・米国民の安全の確保に移る。但し、イラク側が要請した場合、テロリストの掃討に協力し戦闘行為に関わる可能性も残されてはいる。尚、これら残留米軍部隊も2011年末には完全千撤退する予定である。クローリー米国務省次官補は、イラクでの戦争は終わろうとしているもののイラクでの活動が終了するわけではないと語り、米国が今後もイラクに関与を続けることを明らかにしている。 <駐イラク・米国大使の交代> 駐イラク・米軍戦闘部隊の撤退と時期を合わせるように、ヒル駐イラク・米大使もその職を離れることとなった。2010年8月17日、米国務省で記者会見に臨んだヒル大使は、概要次のように語っている。 ① イラクは次第に安定してきている。 ② イラクは数年で世界有数の産油国に変貌するだろう。 ③ 従って、イラクは数年後には石油収入により財政的に自立が可能となる。 ④ イラク人は瀬戸際に追い込まれてから決断を下すことがよくある。 尚、後任の駐イラク・米国大使には、ジェームズ・ジェフリー前駐トルコ・米国大使が任命され直ちにイラク入りし、2010年8月18日にはタラマニ・イラク大統領ほかと会談の上、信任状を奉呈している。ジェフリー新・駐イラク・米大使は、ブッシュ政権の時代に、大統領補佐官や国務省イラク都区別顧問を歴任した経歴を持っている。 <依然先行き不透明な連立政権協議> イラクのマリキ前首相とアラウィ元首相が、2010年8月20日、連立政権の創設に向けた協議を再開することに同意したことが明らかとなった。まず、アラウィ元首相の率いるイラキヤの上級メンバーであるオスマ・アル・ヌジャフィ氏は同日、今回の協議再開について次のように語った。
マリキ首相の率いる法治国家連合の有力メンバーであるアリ・アル・ダッバーグ氏は、2010年8月20日、アラウィ元首相を訪ねて親書を手渡すと共に、交渉の再開について協議している。因みに、同氏によれば、この親書は、①連立政権の創設、②政治・行政改革の2点に関する提案が含まれていた由。同氏は、こうした点について次のように説明している。
尚、アラウィ元首相は2010年8月16日、マリキ首相がイラキヤをスンニ派会派と呼んだことに反発して、法治国家連合との連立協議を中断させていた。 <イラク軍新兵募集施設で発生した自爆テロ> 連邦議会選挙の終了から5ヶ月以上が経過しているにも関わらず主要政治勢力による妥協が図られない間隙を縫うように、イラクでは爆弾テロが依然頻発している。イラクの首都バグダッドの中心部にある軍新兵募集施設でも2010年8月17日午前7時半頃、志願者を標的とする自爆テロが発生し、これまでに少なくとも61人死亡。129人が負傷している。現場はフセイン元大統領時代には国防省として使われていたビルの前で、現在ではイラク軍師団本部として毎月250人の新兵の募集場所となっていた。 今回の自爆テロでは、国軍兵士に征服を着用した容疑者が約1000人といわれる志願者の列に加わり着衣に仕掛けた爆弾を爆発させていた。志願者の列に加わるには2度の身体検査が必要なはずであったころから、警備体制に漏れがあったものと思われる。事件から三日後の2010年8月20日には、アル・カイダ系武装組織の「イラク・イスラム国」が「(自爆テロは)信仰を金銭で売り渡す背教者を標的としたもの」との趣旨の犯行声明をウェブサイト上に掲載している。 |
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| (8月18日、記) |
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| <関連情報> ●「イラクの不確実性」~アラブ・ニューズ紙(サウジアラビア)の社説から【2010/8/13】 ●米国の会計検査報告で使途不明金が87億ドル(約7800億円)に達したイラク開発基金【2010/8/13】 ●公約通り駐イラク・米軍の戦闘任務は2010年8月31日をもって終結すると語ったオバマ米大統領【2010/8/6】 ●イラク組閣の遅れで反政府武装勢力の糾合の可能性を指摘する精神的指導者とされるハリス・アル・ザーリ氏【2010/7/30】 ●シリアのアサド大統領の仲介によりダマスカスで会談したアラウィ・イラク元首相とムクタダ・サドル師【2010/7/23】 ●憲法規定に外れて議会の再開日を2週間延期することを決定したイラクの有力政治家たち【2010/7/16】 ●反政府武装勢力は米軍撤退を睨みバグダッドのグリーゾーンの攻撃を狙うと見る治安専門家やイラク専門家【2010/7/13】 ●事業の獲得を目指し首都バグダッドにホテル施設も含むビジネス・センターの設立を決定したフランス【2010/7/13】 ●イラク新内閣の早急な立ち上げを求めるため予告なしにバグダッドを訪問したバイデン米副大統領【2010/7/6】 |
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| (幹事 畑中 美樹<はたなか・よしき>) |