バグダッド選挙区の投票結果について再集計を決定したイラク独立選挙管理委員会
(2010年4月23日掲載)

 イラクの独立選挙管理委員会は、2010年4月19日、先般(2010年3月7日)実施された連邦議会選挙について首都バグダッドの投票分を再集計することを発表した。ヌール・アル・マリキ首相の率いる「法治国家連合(SLC)」が、選挙後の電子集計に疑問を示し、手作業での再集計を求める訴えをおこしていたことに答えたものである。

 連邦議会の325議席のうち首都バグダッドだけで70議席を占めるだけに、同選挙区の結果は大きな意味を持っている。これまでの発表結果では、70議席のうちヌール・アル・マリキ首相の率いる「法治国家連合(SLC)」が26議席を獲得し、イヤド・アラウィ元首相の率いる「イラク国民運動(イラキヤ)」が24議席でこれに続いていた。マリキ首相は首都バグダッドの5選挙区で不正捜査が行われた結果、75万票が失われたと主張してきた。

 「法治国家連合(SLC)」所属のハッサン・アル・シナイド議員は、今回の決定について次のように述べている。

独立選挙管理委員会は投票所の不正があったとする幾つかの書類や証拠について全て議論した。
再集計で「法治国家連合(SLC)」のバグダッドの議席が増えると考えている。
不正には、署名の変更や候補者氏名の削除、投票数の変更などが含まれる。
上訴委員会は、証拠に基づき不正のあったことを確信し、バグダッドの票を全て集計しなおすことにした。

 他方、「イラク国民運動(イラキヤ)」のイヤド・アラウィ元首相は、記者会見で次のように語り再集計で結果が歪められる恐れがある点を指摘した。

「イラク国民運動(イラキヤ)」は首都バグダッドの投票分の手作業での再集計を支持する。
しかし、この再集計により、ある特定の集団に利するような結果になることを懸念する。
再集計には国際的な監視団が参加するのだろうか?
3月7日の選挙結果は国際社会によって好意的に受け取られている。

 因みに、再集計される以前の時点での首都バグダッドでの投票数は、「法治国家連合(SLC)」が903,360票、「イラク国民運動(イラキヤ)」が841,755票、「イラク国民同盟(INA)」が561,659票であった。

(4月21日、記)
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(幹事 畑中 美樹<はたなか よしき>)