自派内の首相候補者選挙ではイブラヒム・アル・ジャファリ元首相が第一位となったイラク国民同盟(INA)のサドル勢力
(2010年4月9日掲載)

 イラク国民同盟(INA)・サドル勢力のサラーハ・アル・オベイデゥ報道官は、2010年4月7日、自派内で実施した首相候補者選挙の結果を発表した。それによれば、2005年1月から12月までイラク首相を務めたイブラヒム・アル・ジャファリ氏が24%を獲得して第一位となった(表ご参照)。同氏が第一位となったのは、サドル勢力の支持者の中で同氏がクリーンな政治家であるとの印象が強かったためと推察される。

 サドル勢力の属するイラク国民同盟(INA)は今般の選挙では全体の第三勢力となる70議席を獲得したが、このうちの約40議席をサドル勢力が占めている。連立政権樹立の鍵を握るとされるサドル勢力の選挙後の動きは、国内外で注目されている。そうしたなか、サドル勢力は法的拘束力もない自派内での首相候補者選挙を行うことで、今後激化の予想される連立工作において一定の発言権を確保することを狙ったものと思われる。因みに、サドル勢力の首相候補者選挙の総投票数は42万8000票であった。尚、既にサドル勢力は国民の声を聞くと称して意識調査を実施しているが、これも自派に対する国民の支持の拡大を狙った戦術と見られている。


   表 イラク国民同盟(INA)・サドル派の首相候補選挙の主な結果


順位 氏   名 備  考 得票率
イブラヒム・アル・ジャファリ元首相 首相在任期間は2005年1~12月 24%
ジャファル・ムハンマド・バキル
・アル・サドル
イスラム・ダーワ党創設者(=ムハンマド・バクル・サドル)子息で、サドル派指導者ムクタダ・サドル師の従兄弟 23%
クサイ・アブド・アル・ワハーブ 議員 17%
ヌーリ・アル・マリキ首相 現首相で法治国家連合(SLC)の指導者 10%
イヤード・アラウィ元首相 イラク国民運動(イラキヤ)指導者 9%
出所:各種報道より作成のもの。

(4月8日、記)
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(幹事 畑中 美樹<はたなか よしき>)