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| (2009年9月14日掲載) |
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債務再編を金融機関と協議中のドバイ・ワールド ドバイ政府系の投資持株会社ドバイ・ワールドが120億ドルの債務の再編について銀行団と協議中であることが明らかとなった。世界金融危機の影響から停滞を余儀なくされてきたドバイも2009年9月9日、湾岸初のメトロが開通するなど、回復の兆しがうかがえるとの楽観的な見方も台頭しつつある。しかし、ドバイ経済を支える貿易、観光やその他サービス部門の本格回復には、政府系企業の抱える債務問題の先行きがはっきりとすることが不可欠である。 消息筋によれば、ドバイ・ワールドは、同社及び同社参加のナキール、イスティスマールに協調融資或いは個別融資している約10行と債務再編を協議中である。債務再編の協議の必要性は以前から指摘されていた。しかし、ビジネス全般が不活発になる夏を迎えたことに、やはり一般的にビジネス活動が停滞する断食(ラマダン)入りしたことが重なり、延び延びとなっていた。加えて、ドバイの債務問題を最終的には面倒見ることになると噂されるアブダビとドバイとの話し合いが微妙な段階に入っていたことも債務再編協議の遅れにつながっていたようだ。 ドバイ・ワールドは、同社が保証した傘下のナキールの抱えるイスラム債券発行による債務35億ドル(償還期限2009年12月)についても銀行団と協議している。現時点では、例えばドル・ベースで元金の70%相当を返済し残金を新規債券に切り替えるか、或いは、全額を新規債券に切り替えるかの何れかに落ち着く模様である。何れにせよ、UAE政府による第二回目の100億ドルの救済資金が何らかの形で注入されることになろう。ドバイ・ワールドの120億ドルを含めてドバイの債務残高は、一般的に800億ドルといわれている。だが、実際には今少し多いとする専門家もいる。 事業再編で投資を中止するドバイ政府系企業イスティスマール イスティスマール・ワールドの関係者は2009年9月11、同社が事業再編の一環として投資活動を停止していることを明らかにした。同社は過去10年で、ヨット・マリーナや米高級百貨店「バーニーズ」などに総額250億ドル超の投資を行ってきた。同関係者は、この一環としてイスティスマール・ワールド自体や同社の保有する資産を売却する可能性もあると示唆している。 イスティスマールのデービッド・ジャクソン最高経営責任者(CEO)は先週、ジョン・アマト及びフェリックス・ハーリヒ共同最高投資責任者(共同CIO)が退社することを明らかにしている。ロンドンのモニター・グループの上級アナリストであるヴィクトリア・バーバリー氏は「ドバイはイスティスマールをそのまま政府系ファンド(SWF)として保持し続けるのか、縮小するのか、或いは再編するのか決めねばならない」「ドバイ・ワールドの抱えるより大きな問題のために、イスティスマールが再編されても驚くには当たらない」(ブルームバーグ通信 2009年9月11日)と述べ、少なくともイスティスマールの事業の再編は不可避と見ている。 ただし、イスティスマール・ワールドのアブドゥルアジズ・アル・マザム営業・広報部長は「イスティスマール・ワールドと他社との合併構想はない。イスティスマール・ワールドはドバイ・ワールドの重要な関係会社であり、世界中の投資を活発に運用しており今後も重要な関係会社であり続ける」(同上)と語り、同社が整理対象にはならないとコメントしている。 中東・イスラム世界が断食(ラマダン)から明けてビジネスが元の状態に戻る2009年10月上旬以降、ドバイ・ワールド及び同社の傘下企業の債務再編、事業再編の動きから目が離せなくなりそうだ。 |
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| (9月13日、記) |
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| <関連情報> ●湾岸初のメトロとなる「レッド・ライン」を予定通り開通させたドバイ首長国【9/11】 ●買収した米百貨店バーニーズの債務状況の改善策を検討するドバイのイスティスマール【9/4】 ●当初の予定通り9月9日に10駅のみを使って開通するドバイのメトロの第一号線レッド・ライン【9/1】 ●政府系コングロマリットであるドバイ・ワールドの2008年末の総債務は590億ドル【8/28】 ●民間病院のベッド数の不足が深刻な問題となっているアラブ首長国連邦(UAE)【8/28】 ●前年同月に比べて2009年7月の利用旅客数が12.6%・貨物取扱量が1.9%増加したドバイ国際空港【8/21】 ●シェイク・ムハンマド・ビン・ラシッド・アル・マクトゥーム・ドバイ首長兼UAE副大統領の首長令で決まった「ドバイ金融支援基金」の会長・副会長・役員達【8/18】 |
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| (幹事 畑中美樹<はたなか・よしき>) |