湾岸初のメトロとなる「レッド・ライン」を予定通り開通させたドバイ首長国
(2009年9月11日掲載)

 ドバイ首長国は2009年9月9日(水曜日)午後9時9分、湾岸初のメトロとなる「レッド・ライン」を予定通り開通させた。運行を開始する最初の車両には、シェイク・ムハンマド・ビン・ラシッド・アル・マムトゥームUAE副大統領・首相兼ドバイ首長が乗車したほか、招待されたVIPや政府高官も同乗した。開通車両の停車した6駅では記念祝典が執り行われた。

 全長32マイル(52km)のレッド・ラインには29駅が設けられるが、開通式までに完成したのは9駅に留まった。残る駅舎については、2010年2月のオープンを予定している。また第二号線となる「グリーン・ライン」の開通は、予定から3ヶ月遅れの2010年6月となる。尚、同日は招待客のみを対象とする運行のため、一般客を対象とする本格的な運行開始は9月10日からとなった。

 レッド・ラインは5両編成で、その中には女性・子供専用の車両も設けられる。乗車賃の初乗り料金は、利用客の拡大を目指す狙いから1.80ディルハム(50セント弱、約45円)に設定された。ただし、各車両には、富裕者向けに片道の運賃が13ディルハム(約3.56ドル、340円弱)と割高な革製の椅子で出来た「ゴールデン・クラス」地域も設けられている。また各駅は空調が行き届いている。尚、車両は遠隔操作の無人運転である。

 シェイク・ムハンマド・ビン・ラシッド・アル・マムトゥームUAE副大統領・首相兼ドバイ首長は、記者団を前に、開通前日の2009年9月8日、喜びを現すように次のように述べていた。

夢が実現した。これは何かの始まりを告げるものだ。
私にとってメトロは、最初のエミレーツ航空機が離陸した時や、最初のコンテナ船がシェイク・ラシッド港に入港した時のように特別のものである。
我々は車の利用者が減ることを願っている。

 メトロの建設は3年半前に開始され、結局、総工費は当初予算を80%超も上回る76億ドル(約7200億円)に膨れ上がった模様である。ロンドンの鉄道コンサルタンシー社のナイジェル・ハリス常務取締役は「ドバイは車に依存する都市として成長してきた」「このメトロの開通は文化的な変化である」「いつも難しい人々を車から人々を引き離そうというものである」(AP通信 2009年9月9日)とコメントしている。どこまでドバイ在住の外国人をひきつけることになるのか、2010年2月の全駅オープン後の客足の行方が気になるところである。

(9月10日、記)
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(幹事 畑中美樹<はたなか・よしき>)