官民合弁農業企業「アグロインベスト(Agroinvest)」の設立を発表したサウジアラビアのウサマ・アル・クルディ諮問評議会議員
(2009年9月11日掲載)

 アブドゥラ国王の開始した食料安全保障を確保するイニシアチブの一環として、サウジアラビアのウサマ・アル・クルディ諮問評議会議員は2009年9月7日の夜、リヤド商工会議所で開かれた記者会見で、官民合弁農業企業「アグロインベスト(Agroinvest)」(資本金20億サウジ・リアル、約5億3400万ドル、510億円弱)を設立することを発表した。「アグロインベスト(Agroinvest)」と略称される国際農業食料投資社(the International Agriculture and Food Investment Company)は、今後、国内投資及び小麦、米、大豆、その他穀物類の生産を行う海外の農業用地の取得に特化する。

 同夜の記者会見でウサマ・アル・クルディ諮問評議会議員は、新会社の概要などについて次のように説明した。尚、同議員自身も「アグロインベスト(Agroinvest)」の当初の運営に携わる。

アグロインベストは食料安保に資する事業に投資し、国内食料価格の安定化を支援する。
アグロインベストは2009年中に創設され、2010年3月から完全な形で事業を開始する。
この新会社は、家禽類や水耕事業などの分野について5億サウジ・リアル(1億3350万ドル、約127億円弱)の国内投資も行う。
新会社は年金基金、社会保険庁といった公的機関から資金調達すると共に、IPOにより民間から資金も集める。
新会社はサウジ人投資家と共に農業事業に参画し促進する。
この目的を達成するために、サウジアラビアは、ブラジル、ベトナム、インドネシア、フィリピン、パキスタン、トルコなどの諸国を農業投資対象国として選定した。
農業投資対象国の選定に際しては、当該国から外国人投資家に付与されるインセンティブの内容やサウジアラビアと当該国との距離的至近性、当該国の政治的安定性などが鍵となる。
サウジアラビアは、国際的な食料価格が上昇したことから食料安全保障を最優先順位の一つとしているので、新会社の設立は極めて重要である。
(スダンに対するサウジアラビアの農業投資に関する質問を受けて)アフリカは世界でも最大の農産物の生産地域の一つである。

 尚、周知のように、今般記者会見で官民合弁農業企業「アグロインベスト(Agroinvest)」の設立を発表したウサマ・アル・クルディ諮問評議会議員は、かつて「日本・サウジアラビア ビジネスカウンシル」において、サウジ側の事務方の取りまとめ役として活躍していた人物である。

(9月9日、記)
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(幹事 畑中美樹<はたなか・よしき>)