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| (2009年10月30日掲載) |
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2009年10月25日午前(日本時間同日午後)、イラクの首都バグダッドの中心部で発生した連続爆弾テロ事件は、過去数ヶ月の間に顕著となっていたマリキ首相派とシーア派反マリキ派との対立をいっそう激化している。マリキ首相派が犯行に反政府勢力を匿う外国が関与しているとの非難を行うなか、シーア派反マリキ勢力は治安状況を直視しない政権の責任を問うているからである。 事件を振り返ると、まず、バグダッド中心部の司法省と市庁舎の近くの交差点のトラックに仕掛けられていた爆弾が炸裂したのに続いて、近くのバグダッド州庁舎の前の車が爆発した。一連の爆発で少なくとも136人が死亡し600人以上が負傷した。事件後に現場を訪れたマリキ首相は「こうした臆病なテロ攻撃は、解体されたかつての政権やテロ組織であるアル・カイダとの戦いを続ける国民の決意に影響を与えない」「また、攻撃は政治プロセスにも、2010年1月予定の総選挙にも影響を与えるものでもない」「爆破の背後にいる人々を必ず処罰する」(http://www.middle-east-online.com/english/iraq/?id=35214)と述べ、爆弾テロが政治日程を変えることはないことを言明した。 事件翌日の2009年10月26日、アル・カイダ系組織のイラク・イスラム国(ISI)が、同組織の使っているウェブサイトに「我々の殉教者が配信者の巣屈を攻撃した」との犯行声明を掲載した。但し、事件後、タラバニ大統領が出した声明は、暗にシリアを批判していたし、ダッバーグ報道官も、アル・カイダ系武装組織とシリアに逃れたバース党残党との見方をしていた。 こうした点を捉えシーア派反マリキ勢力、特にイラク・イスラム最高評議会(SIIC)やサドル派は、2010年1月に総選挙に向けて独自の会派作りに走るマリキ首相に非難の矛先を向けている。例えば、イラク・イスラム最高評議会(SIIC)の指導者の一人ジャラル・エッディン氏は「爆弾テロ事件で外部を批判するのは、治安状況を見誤っていた自らの責任を転嫁するものだ」(http://www.middle-east-online.com/english/iraq/?id=35318)と述べ、マリキ批判を強めている。サドル派のグフラン・アル・サイーディ議員も「一方でテロ事件に加担したとしてバース主義者を非難しつつ、次回選挙で同主義者の取り込みを図るのは二重基準だ」(同上)と語り、マリキ首相の言動の矛盾を指摘している。 尚、気になる今後のイラクの治安情勢についてアリ・ガイダン・マジード准将は「自分は今から2010年1月までの期間を懸念している。これから選挙までとその後の今の政権から新しい政権への移行期に、恐らくテロ活動は増加しよう」(http://www.middle-east-online.com/english/iraq/?id=35214)と語り、当面テロ事件が増えるとの見方を示した。 |
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| (10月29日、記) |
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| <関連情報> ●オバマ米大統領との首脳会談で米軍の期日通りの撤退を確認したほか「ビジネス・投資会議」で米企業の投資を要請したマリキ・イラク首相【10/23】 ●イラク訪問で天然ガス取引や水利権、治安協力など約40の覚書に署名したエルドアン・トルコ首相【10/20】 ●ズベイル油田、西クルナ油田で外国企業との開発条件で合意に達したイラク石油省【10/16】 ●ルメイラ油田の開発を巡りイラク政府と条件面で合意したBPと中国国営石油天然ガス集団(CNPC)【10/14】 ●原油価格1バレル60ドルを前提に策定されるイラクの2010年度暫定予算案:湾岸発【10/6】 |
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| (幹事 畑中 美樹<はたなか・よしき>) |