ズベイル油田、西クルナ油田で外国企業との開発条件で合意に達したイラク石油省
(2009年10月16日掲載)

 イラクのフセイン・アル・シャハリスターニ石油相は、2009年10月13日、記者会見で、外国石油企業がズベイル油田、西クルナ油田の開発条件で合意に達したことを明らかにした。同日シャハリスターニ石油相が記者会見で明らかにしたのは次の諸点である。

イラク石油省は原油生産量を現在の約250万B/Dから6年以内に1000~1200万B/Dに引き上げることを目的としている。
我々が受け取る石油収入は全てイラクの復興と再建のために使用される。
我々が先般終了した第一次油田・ガス田入札及び来る第二次入札で期待しているのは、イラクの石油生産量が1000~1200万B/Dと世界最大の産油国となることである。
イタリアのENIの率いる企業連合は、南部ズベイル油田について生産量の増加部分について1バレル当たり2ドルの報酬というイラク政府の示した開発条件に合意した。
ズベイル油田の現在の生産量は22.7万B/Dだが、我々はこれを6年以内に112.5万B/Dに引き上げたいと考えている。
ENIの率いる企業連合は、同社に加えてSinopec(中国)、オクシデンタル石油、韓国ガス公社(KGS、韓国)で構成される。
西クルナ油田フェーズ1については、エクソンモービルの率いる企業連合とルクオイルの率いる企業連合が競争している。
イラク石油省の大きな努力の結果、どちらの企業連合も1バレルあたり1.9ドルという報酬を受け入れた。
エクソンモービルの率いる企業連合は生産量の目標を210万B/Dに置き、ルクオイルの率いる企業連合は150万B/Dに置いている。
ENIの率いる企業連合との契約は2週間以内で終了しよう。
他方、同じ2週間以内にエクソンモービルとルクオイルの間でも決定が下されよう。
ルメイラ油田の投資を加えれば、イラク石油産業には外国企業による合計1000億ドルもの投資が行われることになろう。その代わり、イラク政府資金は石油産業に全く使われなくなろう。

 尚、イラク石油省の高官は、別途、フランスのトタールも西クルナ油田の開発条件で妥協する見込みであると語っていた。注目されるENIのパウロ・スカロニ最高経営責任者(CEO)は、FT-WECエネルギー指導者会議で、「我々は受け取る報酬では申し出を切り下げたが、契約の全構造が変わった」「投資収益の観点から我が方の主張が満たされる所までその他の面が緩和された」「この新しい条件体系が第二次入札の基準となろう」(アラビアン・ビジネス 2009年10月13日)と語り、受け取る報酬は押さえられたがその他の点で改善されたので全体としては受け入れられる条件となったとの認識を示した。

(10月15日、記)
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(幹事 畑中 美樹<はたなか・よしき>)