リビア、カタールなど新興市場での事業に焦点を当てるドバイのアル・フタイム・グループ
(2009年10月6日掲載)

 UAEのアル・フタイム・グループは、OPEC(石油輸出国機構)の加盟国で新興市場としての可能性を秘めたリビアとカタールにおいて、幾つかのプロジェクトを実施している。アル・フタイム社の常務の一人であるマルワン・シェハド常務は、同社の開発方針について次のように述べている。

不動産投資のために2億ドル程度の資本の増加を計画している。
将来に向けたプロジェクトのために、我々は融資金額を7億ドルまで増加させる。
このほか非常に収益可能性の高い仕掛り中の事業を抱えているので、今後6ヶ月、投資を増やし続ける予定である。

 同社の言うプロジェクトには、ドバイ・フェスティバル・シティやカイロ・フェスティバル・シティなどでの住宅販売やサービス産業開発も含まれる。マルワン・シェハド常務は、さらに次のように説明する。

カタールの首都ドーハとリビアにおいても同様のプロジェクトに取り組もうとしている。
リビアに関しては、非常に長い視点での成長可能性と潜在能力を感じている。未開拓な地域でパイオニアになることのメリットは非常に大きい。

 因みに、アル・フタイム社は、リビアにおいて主に小売業に力を注ぐ模様である。加えて、同社はアルジェリア市場の可能性にも目を向けているようで、この点についてシェハド常務や同社のその他役員は、次のような見方を開陳している。

アルジェリアには炭化水素資源が豊富にある。首都アルジェのインフラ開発を行う上で、豊かな炭化水素資源は大きな保証となる。
エジプトのカイロ・フェスティバル・シティ開発プロジェクトについては、2011年までに完了させる。
UAEは、これまでで最悪の経済危機に直面した。UAE政府は、回復のスピードを速めるためにさらなる景気対策を実施する必要がある。
原油価格が上昇しているのは良い兆候である。

 だがシェハド常務は、原油価格の好影響の恩恵を即座に享受できるとは見ていないようだ。UAEの商業地域としての地歩を築いてきたドバイも、世界的な景気後退の影響を強く受けている。ドバイ政府はUAE中央銀行による100億ドルの債券の購入により何とか開発事業を続けているが、既によく知られているように、2009年末までにさらに100億ドルの債券発行を計画している。

(10月3日、記)
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(著述家 高橋 大樹<たかはし・ひろき>)