イランをはじめ各国で存在感を見せ始めるドバイのマジッド・アル・フッタイム(MAF)グループ
(2009年11月13日掲載)

 ショッピング・モールなどの商業・娯楽施設の開発・運営や小売業を主要事業とし、さらには、「モール・オブ・エミレーツ」などの事業展開で知られるドバイのマジッド・アル・フッタイム(MAF)グループ(Majid Al Futtaim Group LLC)が、現在、イランなどでの現代的なショッピング・センターのさらなる開発の機会を狙っている。外国企業の投資活動は、同国の核問題に対する政治的な動きや厳しい投資条項なども重なって停滞しているだけに、イランにとっては有り難い話である。

 周知のように、マジッド・アル・フッタイム(MAF)グループは、世界各地にスーパーマーケット・チェーンを展開するフランスの大手スーパーマーケット・チェーンである「カルフール」の事業ライセンスを持っており、中東・北アフリカ地域で消費者・観光客向けの事業を手広く展開している。ピーター・ワリコノウスキ氏(Peter Walichnowski)同グループ最高責任者によれば、同グループは2012年までにイランでのメガ・モールの建設プロジェクトを始動させようとしている。

 現在、多くのイラン人にとって、休日の買い物や娯楽などに関する選択肢は限られている。そうしたイラン人には対岸のドバイは格好の息抜きの場所となっている。多くのイラン人がドバイの「エミレーツ・モール」や「イブン・バトゥータ・モール」「ワフィ・シティ」「ドバイ・フェスティバル・シレィ」「メルカト・モール」「ブルジュマン」「ドバイ・モール」、さらには「シティ・センター」など、市内のあちこちに設けられたショッピング・モールを訪れ、自国では中々手に入らないものなどを大量に購入している。

 数あるショッピング・モールの中でも「ドバイ・モール」は、世界で最も高い約800mのタワーの傍らにオープンした世界最大級のメガ・モールで、600ものの店舗のほか、世界最大の水族館など消費を促すには事欠かない商業施設である。このモールには日本の紀伊国屋書店も店舗を構えている。因みに、同モールの開発者は、湾岸地域最大の不動産開発会社で「陸のエマール」とのあだ名を持つエマール(Emaar)である。

 7000万を超える人口を持つイランに大型スーパー・マーケット需要のあることは既に分かっている。因みに、マジッド・アル・フッタイム(MAF)グループ以外でも、例えばドバイの不動産開発業者オムニヤート社(Omniyat Properties)も、フランスのカルフール社とテヘランにおけるより多くの店舗建設について交渉中とも伝えられる。

(11月11日、記)
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<著述家・ジャーナリスト 高橋 大樹(たかはし ひろき)>