2009年第3四半期に入り主要デベロッパーや港湾操業企業の収益の改善するアラブ首長国連邦(UAE)
(2009年11月10日掲載)
<純利益を計上したエマール不動産>

 エマール不動産は2009年10月22日、同社が2009年第3四半期に6億5500万ディルハム(約1億7850万ドル、約161億円)の純利益を計上したことを明らかにした。因みに、同社は2008年第3四半期には4億1700万ディルハム(約1億1360万ドル、約102億円)の損失を計上していた。現在のドバイの不動産価格は、流動性の不足と需要の急減から2008年夏前のピークに比較して平均約50%低いといわれている。因みに、2009年第3四半期の売上額も前年同期比12%増の19.5億ディルハム(約5億3100万ドル、480億円弱)を記録した。

 ムハンマド・アッバール・エマール不動産会長は声明を発表し、次のように述べている。

第3四半期の収益が改善したのは、同期に購入者に引き渡したアラビアン・ランチェスのアルマ・タウンホームズの利益幅が大きかったからである。
ここにきて、ダウンタウン・ブルジュ・ドバイといったプレミアム地域で不動産価格が持ち直す兆候が顕著に見られる。
我が社が進める近隣と統合化した開発が新たな成長のエンジン役を果たしており、ドバイの成長に貢献している。


<コンテナ取扱量の減少幅が小さくなったDPワールド>

 DPワールドは2009年10月27日、世界経済危機による大幅な落ち込みの後、2009年第3四半期の同社の取り扱うコンテナ量の下落幅は▲6%と2009年上半期の▲10%から改善しており、下げ止まりの兆候が見られることを明らかにした。

 世界第四位の港湾操業会社であるDPワールドのムハンマド・シャラフ最高経営責任者(CEO)は声明を発表し次のように述べた。

我が社は2009年第3四半期の取扱量が安定しつつあることに勇気付けられている。
世界の3地域からの報告を見てもコンテナ取扱量は、2008年の同期に比べて増えている。
UAEにおける2009年1~9月の取扱量は前年同期比▲5%に留まっている。

 また、この12月からは親会社のドバイ・ワールドでグループ全体を見る最高財務責任者(CFO)に就任する現・DPワールド最高財務責任者(CFO)は、今後の費用削減計画について以下のように述べた。

今皆さんが目にしているのは短期的な費用削減策である。
我が社はこれから長期的な費用削減策に取り組むことになる。
こうした新たな計画は2009年末までに明らかにされる。

 DPワールドは2009年1月、景気の悪化に備えて、全ての拡大事業を見直すと共に費用を削減し新規採用も凍結することを明らかにしていた。


<政府管理化に入ったエミレーツ産業銀行>

 UAE財政省は2009年10月19日、声明を発表し、エミレーツ産業銀行の株式の49%を取得し100%の取得が完了したことを明らかにした。UAE内閣は2009年6月、授権資本100億ディルハム(約27億2500万ドル、約2450億ドル)で、エミレーツ開発銀行を創設するとの原案を了承していた。UAE政府は資本金のうち50億ディルハムを出資する。

 新設されるエミレーツ開発銀行は、エミレーツ不動産銀行とエミレーツ産業銀行の合併が完全に終了するのを待って、2010年から営業を開始する予定となっている。新銀行は、既存の金融機関及び商業銀行の業務を補完することが期待されている。新銀行は特にシェイク・ザーイド住宅計画によるUAE国民向けの4万戸の住宅建設の融資が予定されている。

 尚、今般、UAE財務省は以下の政府機関、銀行、生命保険からエミレーツ産業銀行の株式を買取った。

①年金社会保険庁
②アブダビ協同組合
③アブダビ商業銀行
④国立アブダビ銀行
⑤国立ドバイ銀行
⑥エミレーツ国際銀行
⑦マシュレク銀行
⑧シャルジャ銀行
⑨アラブ・エミレーツ投資銀行
⑩アブダビ国立保険社
⑪アル・アイン・アーリア保険社
⑫アル・ザフラ保険社
⑬ドバイ保険社

(11月7日、記)
<関連情報>

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(幹事 畑中美樹<はたなか・よしき>)