新たな飛躍を目指し海外での事業機会を狙うドバイ空港フリー・ゾーン
(2009年11月6日掲載)

 1996年に設立されたドバイ空港フリー・ゾーン(DAFZ)は、ドバイ国際空港内にあるあるという立地に恵まれ、現在1450社が入居しているがさらなる拡張工事も進めている。世界不況にあっても好業績のようだ。2008年は1億7500万ディルハム(約4770万ドル、42億9000万円)の純利益をあげている(DAFZ 20097月20日付けプレス・リリース)。2009年5月には世界的ブランド・コンサル会社ランダー・アソシエイツ社に委託して商標(ロゴ・マークのデザイン)を刷新し、新しい企業イメージで新展開を始めた。DAFZは、先般UAEの副大統領兼ドバイ首長のシェイク・ムハンマド・ビン・マクトゥーム閣下による新法で海外での営業活動と投資を行えることになったばかりであるが、早速海外事業で進展があったようである。

 アル・ザルーニ博士・DAFZ局長は、エミレーツ・ビジネス(Emirates Business)24/7紙(2009年10月8日)の取材で、近々、あるアジアの国とフリー・ゾーンの建設とその運営に関する協力協定の締結を発表する予定であることを明らかにした。国名の公表は拒否したが、交渉は進展しており極めて早い時期に発表すると答えた。また博士は同紙にDAFZは投資機会よりもフリー・ゾーンの運営の機会を探していると語っている。同紙のザルーニ博士との質疑応答を以下に要約する。


Q:新法が現在の世界的不景気との関係でどのような意味をもつのか?

A:新法はUAEの経済にフリー・ゾーンが積極的な貢献をしていることをはっきりと示している。新法によって当社はより自由を与えられ、事業運営のための資金調達に加え、海外投資、パートナーとの戦略的契約締結の決定について柔軟に対応できることになる。


Q:貴社は2009年度に18億ディルハム(4.9億ドル、約440億円)の拡張計画を立案したが、経済危機がこれらの計画に影響を与えているか?現在の環境下では貴社の成長をどのように予想しており、今後も投資家を集めるつもりであるのか?

A:当社は建設中のプロジェクトは中止していない、予定通りの完成を望んでいる。しかし、2010年の初めに予定している拡張工事の一部は2010年の第4四半期ないし2011年の初めまで着工を遅らすることになろう。延期を考えているプロジェクトにはイースト・ウイングの拡張工事の一部が含まれている。これらのプロジェクトの先延ばしの決定は、経済不況とは関係ないことを強調しておく。拡張プロジェクトによって、現在1450社がDAFZに入居しているが、さらに900社を収容できるようになる。


Q:貴社の海外進出で宣伝・マーケティングの予算が膨らむのか?

A:マーケティングの予算が増えるということはない。当社は海外で投資家やメディア関係者向けの宣伝活動に力点を置いている。海外メディアはUAE経済を説明しているが、特にドバイについては悲惨な国家だと言っている。不公平な誇張としか言いようがない。当社はヨーロッパ、東南アジアで多くの国の実業界のリーダー達への説明会を開いてきている、尚、最後の訪問国は日本であった。


Q:2009年第4四半期の業績見通しは?

A:非常に楽観的である。は景気後退の影響を受けていない。実際、2009年上半期は48%の伸びとなった、これは年末までの成長率を占う好材料である。しかし、第3四半期の業績についてはまだ終わったばかりなのでコメントできない。数値が出るまで待ってほしい。

(11月4日、記)
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(中東問題研究家 江添 久義<えそい・ひさよし>)