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| (2009年11月6日掲載) |
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現地プロジェクト関係者によると、サウジアラビ政府は当初日本企業に発注する予定であった発電・海水淡水化プラント建設工事について、白紙に戻し2009年11月中旬に改めて入札を行うことになった(ロイター電 2009年10月17日)。これは、2008年に国際入札が行われたラス・アズール造水・発電プロジェクトのことである。 同プロジェクトは、日量100万トンの造水プラントと 850~1,100メガワットの原油焚き通常火力発電プラントを建設するとの工事事業である。総事業費は60億ドルで、2012年夏の完工を予定していた。2009年8月に日系企業の企業連合(マレーシアの発電事業会社マラコフ社、サウジアラビア民間財閥のアルジョメ社)が国際入札で一番札を獲得していた。因みに、本プロジェクトは完工後、サウジ政府が40%、日系企業ほか2社が20%ずつ出資する事業会社が操業を行い、20年間にわたり、サウジアラビア水利電力省傘下の水・電力会社(WEC)に電気・水の販売を行う事業権入札であった。 ファイド・ビン・ファハド・アル・シャリフ州知事は、ロイター通信のインタビューで、2009年5月に、サウジアラビア政府が本プロジェクトを個別の民間プロジェクトとしてではなく国家事業として取組む決定をしたことを受けて、日系企業側が断念したため再入札となったのであると経緯を説明している。ファイド・ビン・ファハド・アル・シャリフ州知事が明らかにしたところでは、SWCCは国営の鉱山会社マディーン社及び国営サウジ電力社とラス・アズールの造水・発電プラント建設合意書を締結した。 合意内容を見ると、発電プラントは2400メガワットと当初の計画より発電能力が引き上げられている。SWCCは淡水化プラントで生産される脱塩水10億リットルを、またサウジ電力社が発電量のうち1050メガワットを引き取り、マディーン社が残る1350メガワットを引き取るとの取り決めとなっている。尚、プロジェクトは全額政府の資金で行う。但し、プラントの完成は2013年の第4四半期にずれ込む予定である。 ファイド・ビン・ファハド・アル・シャリフ州知事は、「総費用が60億ドルを下回ることを期待する」と念を押しながら、日系企業がラス・アズール・プラントのエンジニアリング、調達、建設の請負契約の入札に改めて参加することを歓迎するとしている。同時に、「日本企業を歓迎はするが特別な扱いはしない。生産能力を引き上げたがプロジェクトの費用は抑制したい」と付け加えていることもあり、かなり厳しい入札になりそうな気配である。因みに、入札時期は、入札用の仕様書の準備状況次第だが、早くても2009年11月中旬か12月のハジ(巡礼)後になる予定である。ただし、いつできるかによる。 |
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| (11月2日、記) |
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| <関連情報> ●ドバイの調査会社プロリーズによればGCC諸国の合計プロジェクトは3092件・1兆5170億ドル【9/18】 ●原油価格低迷の影響はあるもののサウジ経済は底堅いと見る国際通貨基金(IMF)【8/21】 ●先送り・中止となったサウジアラビアのプロジェクトは相対的に少なく約80件・200億ドルのみ【8/7】 ●GCC諸国で進行・計画中の2.1兆ドルのプロジェクトの60%超を主導する各国政府【7/28】 ●不況下でもインフラ整備等の建設予算を削減していないGCC諸国と建設部門への投資を奨励するエジプトの証券会社【7/21】 |
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| (中東問題研究家 江添 久義<えそい・ひさよし>) |