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| (2009年5月8日掲載) |
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イラク貿易省で発生した逮捕劇での銃撃戦 イラク貿易省で2009年4月29日、不正容疑のかけられた高官9人の逮捕のために訪れたラヒム・アル・オカイリ公共高潔委員会委員長一行及び護衛のイラク兵と貿易省の警護員たちとの間で15分間に亘る銃撃選が発生した。結局、同日逮捕されたのはムハンマド・ハヌーン同省報道官のみで、残る8人は逃走した。逃走したのは同省の現局長2人、前局長4人とファラフ・アル・スダイニ貿易相の兄弟(警護員)2人である。 イラク議会のサバーハ・アル・サエディ高潔委員会委員長は「ファラフ・アル・スダイニ貿易相は、イラクの腐敗と公的資金の乱用における最も重要な大動脈の一人となっていた」「マリキ首相のダワ党に属する同相は解雇されるべきだ」(ニューヨーク・タイムズ紙 2009年5月2日)と怒りも露に記者団に語った。尚、マリキ首相に近い筋は、同相が既に辞任を勧告されていることを明らかにした。 ラヒム・アル・オカイリ公共高潔委員会委員長は9人の容疑が、同省での事業契約に関わるもので収賄も含む極めて重大なものであるとしている。イラク貿易省は、毎月の国民向けの53億ドルの配給計画に携わっているほか、車両や穀物、種苗、建設資材の輸入も監督するなど復興事業や国民生活にとって重要な物資を取り扱っている。 消息筋は、英国籍も持つファラフ・アル・スダイニ貿易相が既に故郷のバスラにおり出国の機会をうかがっていると推測する。このためイラク議会のサバーハ・アル・サエディ高潔委員会委員長は、政府に対して逃亡を防止するよう申し入れている。米国のイラク復興担当特別査察官は2006年末、イラク国家の歳入の約10%に当たる40億ドルが腐敗によって闇に消えていると指摘していた。また殺人の脅迫を受けたため一時的にイラクを離れていたラドヒ・アル・ラドヒ前イラク公共高潔委員会委員長は、2007年末、米国下院での証言で、イラクの各省庁で合計180億ドルにも達する腐敗を調査していたことを明らかにしていた。イラクでは、これまでにもアイハム・アル・サマライ元電力相が腐敗により収監されたものの2006年12月、米国の民間治安要員の助けを借りて逃亡する事件が起きている。さらに、ハゼム・アル・シャアラン元国防相も、任期の終えた2005年にイラクを離れ、約10億ドルという不正事件で帰国を求められたにも関わらず拒否し今日を迎えている。 有罪判決を受けたイラク駐留経験の有る韓国軍人 韓国では、2009年4月、イラク駐留経験の有る軍人3人がクルド地域での復興事業で不正に関与した容疑で軍事法廷において有罪判決を受けている。このほかにも2人の軍人が同じ容疑で取調べを受け、このうちの1人は軍務を適切に行わなかったとして懲戒処分を受けている。事件は今も拡大の様相を呈しており、捜査関係者は、クルド人の翻訳者やクルド自治政府の高官にも容疑が及ぶと見ている。 今回の事件はイラクへの韓国軍の派遣が国際貢献として大いに評価されているのみならず、復興事業や油田権益の獲得にも役に立っていると主張してきた韓国政府にとっては大きな痛手である。韓国国防省の首脳も、4年3ヶ月に渡るクルド地域への駐留で築いた名声が数名の不届き者の行為で傷つくことを懸念している。ところで韓国は、クルド自治政府とクルド地域の油田開発契約を結んだことでイラク中央政府から批判を受けていた。それだけに今回のクルド地域での軍人の関与する不正事件の発生は、イラク中央政府内での韓国の評判をさらに下げることになりかねず、韓国政府も対応に苦慮している。 今回有罪判決を受けた軍人たちは、米国の供与した7400万ドルの資金の配布を監督する部隊に所属していた。このほか同部隊は韓国政府の供与した医療及び復興事業用の8800万ドルの管理にも当たっていた。2008年9~10月、イラクのザイトゥン地区に派遣された米軍犯罪調査部隊、国防犯罪捜査班と韓国の調査団は、韓国軍人の一人がクルド人の企業の選定に際して、脅迫とインセンティブを使い分けながらゆすっていたことを突き止めた。この軍人はクルド企業に対して、契約の破棄を持ち出し脅したり、検査の手抜きを示唆したり、事業の期日の延期を持ちかけたりして賄賂を得ていた模様だ。米国側は、賄賂に使われていた資金は、援助資金から成る契約金の一部から捻出されていたと指摘している。 |
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| (5月6日、記) |
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| <関連情報> ●投資会議「開かれたビジネス(Open for Business)」をロンドンで開催したイラク政府【5/8】 ●油価下落による歳入減から油田・ガス田の鉱区入札時のサイン・ボーナスを大幅に引き上げたイラク【4/30】 ●サウジアラビアの不動産開発事業とイラクの油田開発事業で明暗を分けた形の韓国【4/21】 ●新たにアジア・ロシア・英国・アフリカの9石油会社に油田開発への参加資格を与えたイラク:ドバイ発【4/14】 ●就任後ロシアを初訪問しエネルギー協力問題などを協議したイラクのマリキ首相:ドバイ発【4/14】 |
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| (幹事 畑中 美樹<はたなか・よしき>) |