湾岸協力会議(Gulf Cooperation Council、GCC)の通貨評議会のリヤド設置を決定した第11回GCC諮問首脳会議
(2009年5月8日掲載)

 湾岸協力会議(Gulf Cooperation Council、GCC)のアブドゥル・ラフマン・アル・アッティーヤ事務局長は、2009年5月5日、同日開かれた第11回GCC諮問首脳会議の終了後記者団に、GCC中央銀行に道を開く通貨評議会をサウジアラビアの首都リヤドに置くことを決定したことを明らかにした。今回の決定は単一通貨の創設を含む通貨統合を目指すGCCに弾みをつけることになろう。


 但し、アブドゥル・ラフマン・アル・アッティーヤ事務局長は、記者団に概要を次のように語り、通貨統合までには依然紆余曲折が予想されることを示唆した。


後日中央銀行に格上げされる通貨評議会をサウジアラビアの首都リヤドに置くことが合意された。
合意事項の詳細については後刻明らかにされる。
通貨統合を実現する年度についての時間表は依然出来ていない。


 GCC通貨統合については、オマーンが単一通貨計画に参加しないことを表明しているほか、クウェイトも単独で自国通貨と米ドルとの連動性を止め多数通貨連動性に移行するなど、GCC各国の足並みは必ずしも揃っていない。GCCとしては一応2010年を通貨統合の目標年として掲げたものの、今では各国政府要人が同年での成立は困難と発言している。


 サウジ国内の銀行SABBのジョン・スファキアナキス・チーフ・エコノミストは、今回の決定について、「決定は通貨統合に果たすサウジアラビアの重要性を示した」「サウジアラビアにとってGCCの推進力というのは機会であると同時に課題でもある」「サウジアラビアの次の課題は、中央銀行の制度としての能力を如何に構築するかである」(アラブ・ニューズ紙 2009年5月6日)とコメントし、サウジアラビアにとってはこれからが難題との見方を示した。


 今回の第11回GCC諮問首脳会議の各国からの代表者は以下の通りであったが、代表者の選出振りにもそれぞれの国の姿勢がうかがわれる。


国  名 代  表  者
サウジアラビア アブドゥラ・ビン・アブドゥルアジズ・アル・サウド国王
カタール シェイク・ハマド・ビン・ハリーファ・アル・サーニ首長
クウェイト シェイク・サバーハ・アル・アフマド・アル・サバーハ首長
アラブ首長国連邦 シェイク・ムハンマド・ビン・ラシッド・アル・マクトゥーム副大統領・首相兼ドバイ首長
バハレーン シェイク・サルマン・ビン・ハマド・アル・ハリーファ皇太子
オマーン ファハド・ビン・マフムード・アル・サーイド副首相


 尚、GCC中央銀行の自国招聘を考えているUAE代表団は、今回の湾岸協力会議(Gulf Cooperation Council、GCC)の通貨評議会のリヤド設置に対して留保を表明した。

(5月6日、記)
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(幹事 畑中 美樹<はたなか・よしき>)