中東歴訪の最初の訪問国サウジアラビアでアブドゥラ国王と会談したオバマ米大統領
(2009年6月5日掲載)

 オバマ米大統領は2009年6月3日、中東・欧州の最初の訪問国であるサウジアラビア入りし、同国のアブドゥラ国王と会談した。アブドゥラ国王は今回の会談を重視しており、またオバマ米大統領を歓迎していることを示すように会談場所をリヤド北方45kmにある国王のジェナドリア農場に設定した。


 アブドゥラ国王はオバマ大統領にアブドゥルアジズ勲章を授与した上で、歓迎式典で、「この勲章は限られた友人にのみ授与されるものだが、貴兄はその一人である」(AP通信 2009年6月3日)と述べオバマ大統領を称えた。他方、オバマ大統領は「大変光栄です」「国王の友情に幸あれ」「国王がわたくしの訪問時にこのような名誉を授けてくださったことを感謝します」(同上)と答え謝意を表した。


 またオバマ大統領は記者団に訪問目的を聞かれて、「米国とサウジアラビアの間には明らかに長期に亘る友情があり戦略的関係がある」「わたしは、イスラムの始まった場所に来て、両国が直面する中東の諸問題を国王と議論することが肝要と考えた方です」(ワシントン・ポスト紙 2009年6月3日)と答えた。アブドゥラ国王は、ブッシュ政権時代にややギクシャクした両国関係が過去のものとなったかのように、「大統領職に相応しい素晴しい人物が代表する友好的な米国の人々に幸あれと挨拶したい」(同上)と述べた。


 オバマ大統領は中東和平問題についても言及したが、その中で、イスラエルにも同国の今の道が維持できるものではないこと知っている人も沢山いると語り、イスラエル国民が中東和平に全て後向きではないことを示唆した。その上で、同大統領は、イスラエルの長期的利益に適う二国共存方式を達成するには、幾つかの厳しい選択をせねばならないと語り行動でそれを示すことを暗に求めた。


 両首脳の会談では、イランの核開発問題やテロとの戦いの問題も取り上げられた。当初の約2時間の会談の後、アブドゥラ国王とオバマ大統領はさらに約2時間の私的な協議を続けた。その中でオバマ大統領はアブドゥラ国王に、アラブ諸国の多くはイスラエルよりもイランの核兵器開発に脅威を感ずると内輪の会話では話しているのに、公には全く異なった言い方をしているのは好ましくないとの趣旨の話をしたようだ。


 尚、オバマ大統領は6月3日夜にはエジプトの首都カイロに移動した。カイロでは、6月4日にイスラム社会に対するオバマ政権としてのメッセージ的な演説を行うこととなっている。

(6月4日、記)
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(幹事 畑中美樹<はたなか・よしき>)