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| (2009年2月17日掲載) |
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2009年2月5日、イラク独立選挙管理委員会が発表した暫定開票結果によれば、今回の地方議会選挙ではヌール・アル・マリキ首相率いるイスラム教シーア派政党「ダワ党」を中核とする「法治国家連合」が順調に票を伸ばす一方、これまでイラク政治を率いてきた同じくシーア派政党の「イラク・イスラム最高評議会(SIIC)」は出遅れているようだ。同日までの中間結果では、マリキ首相の「法治国家連合」はバグダッドで38%の得票率を、また、バスラで37%の得票率をそれぞれ上げて第一党となっている。 イラク・イスラム最高評議会(SIIC)は、南部の公共サービスを改善できなかったことで批判されたほか、イランとの関係の強さがここに来てナショナリスト色を強めるイラク国民から嫌われた格好である。イラク・イスラム最高評議会の議員も、選挙期間中のムードが自分達には逆風であったことを認めている。イラク・イスラム最高評議会(SIIC)のライバルであるムクタダ・サドル師の陣営は、バスラで第二党となったことで陰りの見えていた影響力が回復したばかりでなく有力な連合相手として浮上してきそうな気配である。既に機を見るに敏なシーア派聖職者ムクタダ・アル・サドル師の一派は、マリキ首相のダワ党を中核とする政党連合と取引する可能性を示唆している。 尚、ドバイにあるサウジアラビアのシンクタンクである湾岸研究センター(Gulf Research Center、GRC)の主任研究員で自身がイラク人でもあるムスタファ・アラーニ氏は、今回のイラク地方議会選挙の結果について、「宗派・民族対立を軸とする国内政治へのイラク国民の批判が噴出した」と指摘している。因みに、主要県での政党・個人別等の投票獲得状況は次の通りである。 表 主要県での中間開票結果
ところでイラク独立選挙管理委員会は、2009年2月1日、今回の地方議会選挙(実施14県)の投票率が51%と4年前の選挙時の56%を下廻ったことを明らかにした。確かに投票率自体を見ると事前の楽観的な予測の数字を下廻るものではあったものの、大きな暴力事件が発生しなかった点を考えれば大きな成果といえよう。尚、現時点で判明している県別の投票率は、下表のように40%から65%までとかなりのばらつきが見られる。但し、サダム・フセイン元大統領の故郷でスンニ派が支配するサラハッディーン県の投票率が65%と全国最高であった点を見ると、住民がようやく民主主義に機会を与えようとしているように思える。
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| (2月14日、記) |
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| <関連情報> ●最善の場合、イラクの難民・避難民のうち50万人が2009年中に自宅に戻ると見る国連関係者【2/6】 ●注目されるなか大きな混乱もなく無事終了したイラクの地方議会選挙【2/3】 ●原油価格の低下で二度目の歳出規模の下方修正を行ったイラクの2009年度予算【1/30】 ●開館式が行われた世界最大規模となる在イラク・米大使館の新庁舎【1/9】 ●イラク側に移譲されたバグダッドの米軍管理区域(グリーンゾーン)の管理権と調印された非米多国籍軍駐留協定【1/6】 |
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| (幹事 畑中美樹<はたなか・よしき>) |