イランの南アザデガン油田の権益の70%を取得した中国石油天然ガス集団(CNPC)
(2009年8月4日掲載)

 2009年8月1日付のチャイナ・デイリー紙は、中国石油天然ガス集団(CNPC)がイラン国営石油公社(NIOC)と中国石油天然ガス集団(CNPC)が南アザデガン油田の開発費用の90%を分担し権益の70%を取得するとの内容の南アザデガン油田の開発に関する覚書を結んだと報じた。

 現時点では、イラン国営石油公社(NIOC)が権益の90%を保有し残る10%は日本の国際石油開発帝石が持っている。覚書によれば中国石油天然ガス集団(CNPC)がイラン国営石油公社(NIOC)の持つ株式から70%相当分を購入する。イラン国営石油公社(NIOC)傘下のオイル・エンジニアリング・デベロップメント社のナジ・サドゥーニ常務取締役は、事業に必要な投資額葉25億ドルとしている。

 またイラン石油省のシャナ通信によれば、南アザデガン油田の第一段階の生産量は15万B/Dが予定され第二段階で11万B/Dが見込まれるので、最終的な生産量は26万B/Dとなる。オイル・エンジニアリング・デベロップメント社のナジ・サドゥーニ常務取締役は、リーマン・ショックによって世界の金融情勢が大きく変わったことで当初の予定のようにイランが必要資金面の90%を負担することは可能ではなくなったと語り、資金調達に目途の立たないことが今般の中国石油天然ガス集団(CNPC)との覚書の締結に至った可能性を示唆した。

 中国石油天然ガス集団(CNPC)の北京のマネージャーはロイター通信に、①覚書が結ばれたのは2009年初であった、②その後、両社の交渉では何ら実質的な突破は起きていない、と語っている。アザデガン油田は過去30年では世界最大の油田で埋蔵量は420億バレルと推計される。アナリスト達は、今回の動きは中国の石油企業が埋蔵量の豊富な中東地域に関心を高め始めた証左と見ている。

 現在、中国石油天然ガス集団(CNPC)とイラン国営石油公社(NIOC)が最終的な条件の詰めの交渉を行っているようで、第二期アハマディネジャド大統領が公式に誕生し、新政権が発足するのを待って合意文書への調印が行われる模様である。

(8月2日、記)
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(幹事 畑中美樹<はたなか・よしき>)