大きく4グループに分けられる過去1週間のGCC諸国の7株式市場の動向

(2008年10月21日掲載)

 イスラム世界の断食(ラマダン)明けのGCC諸国の株式市場は、10月5日(日)から8日(水)にかけて大きく落ち込んだ後、9日から概ね上昇に転じた。しかし、10月16日(木)のGCC諸国の7株式市場の指標の終値を見ると、1週間の動きに違いが見られ、大きく4つのグループに分けられる。第一は、先週比、指標を約11%回復させたサウジアラビアであり、第二のグループは、先週比、指標の回復が3~5%のアブダビ、カタールである。第三グループは、先週比、0%強~1%未満のオマーン、ドバイであり、第四のグループは、先週比、マイナスに終わったバハレーン、クウェイトである。


 但し、年初来で見ると、過去1週間では最も回復したサウジアラビアは約▲38%とドバイ(約▲46%)に次ぐ最も高い下落率である。他方、過去1週間では最も悪かったクウェイトは約▲8%と最も下落率が小さい。同様のことはアブダビ、バハレーンにも当てはまる。アブダビは過去1週間では約5%の回復と7市場のなかで上から2番目であるものの、年初来では約▲26%と上から5番目、下から3番目である。他方、バハレーンは過去1週間では▲0.51%とクウェイトに次ぐ悪さであったが、年初来では約▲19%の下落と下落率はクウェイトに次ぐ低さである。どちらも良くないのがドバイで、過去1週間では上から5番目(下から3番目)、年初来では最下位(下から1番目)である。残るカタール、オマーンの2カ国は、前者がどちらも上から3番目、後者がどちらも上から4番目と同じ順位であった。


 尚、年初来の株式指標の変化率についてGCC諸国以外のアラブ株式市場に目を移して見ると、チュニジアが13.03%増、パレスチナ自治政府(アル・クッズ指標)が6.80%増、レバノンが4.34%増と3市場が上昇している。特に、東地中海の政治的に不安定な地域での2市場の株式市場の好調振りが目に付く。東地中海ではヨルダン(新自由変動指標)もマイナスながら▲2.16%と下落幅はGCC市場に比較すれば小さい。また北アフリカのモロッコも▲2.95%と下落幅は大きくない。但し、ここにきて一部のGCC諸国の政府系ファンドが2009年での新たな投資対象国に上げているエジプトの2008年初来の変化率は、▲39.26%とGCC諸国のドバイ、サウジアラビア市場並みの極めて大きな下落率となっている。


図表 GCC諸国の株式指標(10月16日)
(単位:ポイント)
市場名 10.13 10.14 10.15 10.16 先週比 同左(%) 年初来(%)
ドバイ
金融市場
3343.56 3703.34 3427.87 3204.11 6.02 0.19 ▲45.99
アブダビ
証券市場
3350.22 3602.45 3525.82 3366.72 159.42 4.97 ▲26.04
タダウル全株指標(サウジアラビア) 6365.23 6828.96 6863.15 6863.15 702.63 11.41 ▲37.83
クウェイト
株式市場
11,826.70 11,795.70 11,719.70 11,543.70 ▲362.00 ▲3.04 ▲8.08
バハレーン
株式市場
2318.64 ▲11.79 ▲0.51 ▲15.85
ドーハ証券市場
(カタール)
7624.09 8377.36 8098.95 7803.97 230.35 3.04 ▲18.54
マスカット証券
市場(オマーン)
7121.32 7717.43 7248.76 70.25 0.98 ▲19.77
出所:Global Weekly Report-Kuwait,Octber 16,2008ほかより作成。

(10月18日、記)
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(幹事 畑中美樹<はたなか・よしき>)