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| (2008年10月10日掲載) |
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米国発の金融不安の中でGCC諸国の投資家の米国への投資姿勢が二極分化の気配を見せている。価格の下落した米国の不動産等は買い時との投資家がいる一方、世界経済の減速が予想される時だけに事態の推移を慎重に見極める必要があるとの投資家もいる。ドバイ・ホールディングの金融面を担うコングロマリットともいうべきドバイ・グループは、2009年上半期で米欧市場への投資に特化するファンドの開設を予定している。 同グループのトム・ヴォルペ最高経営責任者(CEO)は、新ファンドの運営方針について次のように語る。「値下がりした資産を購入するというのではなく、むしろ伝統的な資産運用やプライベイト・エクイティに焦点を当てる」「まだ最悪の事態とはなっていないと思う」「次に何が起きるかは誰も分からない」「我々はまだ米国発の金融不安の湾岸への影響を見ていないので、当初立案した計画を変更していない」「そうは言っても当初予定よりスローペースとなろう」と述べ、金融不安の今後の波及振りを見ながら投資を極めて行くとの基本方針を説明した。 近年の世界的な好況に続いて世界的な不況が来ると考えるかとの質問を受けたトム・ヴォルペ最高経営責任者(CEO)は「それはいつでもあり得る」「GCCの投資家のなかには政策的に対米投資を抑制しているところもある」と続け、GCC諸国の投資家の対米投資は各投資家の事情によるとの見方を示した。またGCC諸国の中でも大規模なプライベイト・エクイティとして知られるガルフ・キャピタルのカリーム・エル・ソルフCEOは「我が社はGCC諸国への投資に焦点を当てている」「我が社に資金を提供してくれた投資家は地域への投資を期待してのことだ」「対米投資するとすれば、我が社の投資運用業務に近い米国のプライベイト・エクイティ企業への投資であろう」と語り、対米投資はプライベイト・エクイティ投資に焦点を当てる方針を明らかにした。 インベストコープのゲイリー・ロング社長は「今や富裕な個人投資家は益々慎重且つ保守的となろうが、政府系ファンド(SWF)を含む機関投資家は多くの機会を求めている」と語り、政府系ファンドの対米投資は増えると診断する。国際的なバンカー達はGCC諸国の投資家が値下がりした米国資産を購入することに期待をかけているが、昨秋より顕著となった米欧での政府系ファンド警戒論がネックとなると見る者もいる。特に米欧での中東からの投資への懸念の高まりは、中東の投資家に西側市場への投資に背を向けさせアジア投資を加速化するかもしれない。 |
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| (10月7日、記) |
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| <関連情報> ●米国発の金融危機の影響を受けはじめたGCC諸国のシンジケート・ローン市場【10/7】 ●国際金融危機による世界経済の大幅後退の防止には国際的協調行動が不可欠と説く国連総会出席のGCC諸国の首脳達【10/3】 ●サブプライム・ローン危機の深刻化するなか米国の銀行からの投資打診を断っていたカタール投資庁(QIA)【9/30】 ●湾岸出張報告:サブプライム・ローン危機の第二波と湾岸SWF(政府系ファンド)の対応【9/26】 ●再燃した国際金融不安と湾岸産油国の政府系ファンド(SWF)の対応【9/26】 |
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| (幹事 畑中美樹<はたなか・よしき>) |