発見済みだが未開発の油田の2008年での入札を計画中のイラク政府

(2008年10月3日掲載)

 イラク石油省筋は2008年9月29日、発見済みだが未開発の油田を2008年中に第二次入札にかける計画をしていることを明らかにした。今回入札にかけられる予定の油田は、次に見るようにイラクの南部のみならず中央部、北部から満遍なく選定されている。これらの油田の推定埋蔵量は400億バレルで、産油能力は300万B/Dに達すると見られている。


 第二回の入札にかけられる予定の油田は、南部では、マジュンーン、ビン・ウマル、ハルファヤ、ナシリーヤ、西クルナ第二フェイズ、カイヤーラ、ヌール、アル・ガラフ、スッバ、シンディバッドであり、北部ではディヤラ県の油田が予定されている。また中央部の油田では、東バグダッド、バラド、西キフルが候補に上がっている。


 南部の油田のうちマジュンーンは、1990年代にトタルが生産分与契約(PSC)を交渉していたが国連経済制裁下であったため調印には至らなかった油田で、推定埋蔵量は120億バレル、産油能力は60万B/Dに達する見込みである。また現在の生産量は5万B/Dである。ビン・ウマルは1990年代にトタルがPSCを交渉していたが国連経済制裁下であったため調印には至らなかった油田で、推定埋蔵量は63億バレルである。


 ハルファヤも1990年代に韓国企業ほかが交渉を続けてきたが調印には至らなかった油田で、推定埋蔵量は41億バレル、産油能力は25万B/Dと見られている。西クルナ第二フェイズは、1997年にルクオイル(露)がPSCを獲得したが国連経済制裁のために作業は1999年に停止された油田で、イラク政府はこれを理由に2002年12月、同社との契約を破棄した。推定埋蔵量は60億バレルである。


 イラク石油省は先般中国のCNPCと総額30億ドルのアル・アフダブ油田の開発契約を締結したもののPSCではなかった。第二回入札は、このCNPCの契約が雛形となるといわれている。因みに、第二回入札の詳細については、イラク石油省が10月13日にロンドンで開催する第一回入札の応札書類の手交を兼ねた国際石油企業との面談時に明らかにされる予定である。尚、2008年6月に発表された第一回入札ではキルクーク、バイ・ハッサン(イラク北部)、ルメイラ、ズベイル、西クルナ第一フェイズ、ミサンの各油田が対象とされた。


 イラク政府は同国の原油生産量を2013年に450万B/Dに、また2018年に600万B/Dにそれぞれ引き上げることを目標としている。

(10月2日、記)
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(幹事 畑中美樹<はたなか・よしき>)