スペイン企業の買収交渉が不調に終わったドバイ投資公社(ICD)

(2008年3月28日掲載)

 ドバイ投資公社(Investment Corporation of Dubai、ICD)は、2008年3月20日、スペインの不動産企業であるインモビリアリア・コロニアルの買収で合意していた条件が充足されなかったのは遺憾であると述べ、買収交渉が不調に終わったことを明らかにした。ドバイ投資公社はその前の週に、3月19日までに幾つかの条件を充足せねばならないため、インモビリアリア・コロニアルのレンタル・ビジネス部門を買収しようと30億ユーロを提示していた。


 ムハンマド・アル・シャイバニ・ドバイ投資公社最高経営責任者(CEO)は同日、「全当事者が全力を傾注したのにも係らず合意に達しなかったのは遺憾である」「3月11日に設定された条件を越えてインモビリアリア・コロニアルと合意に達する可能性があるのであれば、我が社としてはこうした可能性を追求し直ちに同社と連絡を取りたい」とスペインの監督当局に打診している。


 但し、インモビリアリア・コロニアルの株主であるルイス・ポルテイーヨ氏やノザレダ一族は、監督当局向けに発出した声明で「ドバイ投資公社は与信者と合意に達しなかったし、こうした合意が出来るとの見通しもない」「我々はコロニアルと株主の双方に満足の行く解決策を引き続き模索したい」と述べ、悲観的な見通しを明らかにしている。


 ドバイ投資公社とインモビリアリア・コロニアルの交渉は、前者が融資条件の緩和を求めたことで崩壊したといわれている。因みに、インモビリアリア・コロニアルはゴールドマンサックス、ユーロハイポ、ケイロン、王立スコットランド銀行から72億ドルを融資されている。これら融資団がドバイ投資公社の融資条件を緩和して欲しいとの要求を却下した模様である。

(3月25日、記)
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(幹事 畑中美樹<はたなか・よしき>)