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| (2008年6月17日掲載) |
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欧州連合(EU)のソラナ共通外交・安全保障上級代表は2008年6月14日、テヘランでモッタキ・イラン外相及びサイード・ジャリーリ核交渉責任者と会談し、安保理5カ国と独が共同作成したウランの濃縮活動停止を条件として同国に包括的な経済支援を付与したり、政治対話を開始したりすることなどを内容とする「新見返り案」を提示した。 英国の外交筋は「我々は議論した内容をイランの指導層に伝え、同国の目の前にある選択肢を説明する」「我々は交渉に真剣でありイランにとっても真剣になる時期である」「仮にイランが核開発の意図は平和的なものであるということで国際社会を説得したいのならば、ウラン濃縮を停止し交渉せねばならない」「国際社会はイランが核兵器の開発を求めていないことを確信していない」「今回の(EUのソラナ共通外交・安全保障上級代表の)イラン行きが成功裏に終わると楽観視はしていないものの、イラン指導層を試す良い機会ではあると考えている」と述べ、「新見返り案」の提示はイランの反応を探る上でも有効との見方を示した。 イランのモッタキ外相は三日前の6月11日、「イランは核開発計画危機を解決するための大変重要な提案を行った」「イランはEUのソラナ共通外交・安全保障上級代表が提出する新見返り案の内容を知らないが、イランの提出した提案は極めて重要であり対話のための重要な要素が含まれている」「我が国は建設的姿勢の準備があると言ってきた」「恐らく、第一の包括案(イラン提案)と第二の包括案(6カ国提案)の中に合成できる到達点が入っていよう」「イランの提案は経済、治安、文化すら含まれており、核問題でも核兵器や国際協力にも言及している」と語り、国際社会はイラン案も平行して検討すべきと主張していた。 今回の「新見返り案」についてイラン政府のゴラム・ホセイン・エルハム報道官は記者団に、「内容を精査してから回答する」と述べたものの、別途、国営イラン通信を通じて、「提案にウラン濃縮の停止が踏まれていれば一顧だにされないであろう」「イラン政府の立場は明確である」と述べ、ウラン濃縮の停止には応じない姿勢を強調している。尚、今回の「新見返り案」の提示前の主な動きを整理すれば図表1の通りであった。 図表1 「新見返り案」の提示前のイラン核開発を巡る主な動き
因みに、6月10日付けのアル・ジャジーラ.コムは「イスラエル空軍は増大するイランの脅威に対処し作戦を調整するために『イラン司令部』を設置した」「この司令部は、イスラエルの弾道ミサイル部隊、空軍、ミサイル部隊の作戦上の調整を図ることを目的としている」(http://www.aljazera.com/news/print.php?newid=128445)と伝えている。 |
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| (6月16日、記) |
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| <関連情報> ●三島の帰属問題でロシアに調停を依頼したアラブ首長国連邦(UAE)とこれを拒否したイラン【6/3】 ●ウラン濃縮に固執しつつ改めて核開発交渉の引き延ばしを図るイラン【5/27】 ●北朝鮮とシリアの核開発協力の証拠を公表した理由を説明したブッシュ米大統領【5/9】 ●クウェイト紙とのインタビューで忍び寄る戦争の影について語ったオマーンのスルタン・カブース【5/9】 ●国会選挙で7割弱の議席を確保したものの内部分裂傾向が顕著となったイランの保守派【5/7】 |
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| (幹事 畑中美樹<はたなか・よしき>) |